大学院生が有機典型元素化学討論会で優秀ポスター賞を受賞しました

理学部化学科の岩岡道夫教授の研究室に所属する下平伸吾さん(大学院総合理工学研究科博士1年次生)が12月3日から5日まで、名古屋大学で開催された「第42回有機典型元素化学討論会」で研究成果を発表し、優秀ポスター賞を受賞しました。この討論会は、有機典型元素の化学反応や合成方法などについて、最新の情報を共有することを目的に毎年行われているものです。全国の大学の教員や学生ら200名以上が参加し、110件の研究報告がありました。

60件の研究が出展されたポスター発表に参加した下平さんは、岩岡教授の指導のもとで研究してきたテーマ「液相ペプチド合成法によるセレノグルタチオンの合成検討」について報告。人体のたんぱく質の合成や、活性酸素の除去に効果があると考えられているセレノグルタチオンを、従来法より効率的に生成する方法について解説しました。今回は、その内容が審査員から高く評価され、特に優れた10件の発表に贈られる同賞を手にしました。

下平さんは、「この学会でポスター発表するのは3回目で、今年こそは結果を残したいと考えていたのでとてもうれしいです。報告した合成方法は、セレノグルタチオンを生成するにあたって一般的ではなく、当初は思うようなデータもまったく得られませんでした。しかし、あきらめずに努力を重ねたことが結果につながり、自分のやりたいことを継続してきて本当によかったと思います」と話しました。岩岡教授は、「学生の受賞は非常によろこばしいことです。この結果に満足せず、さらに学びを深め、ぜひ来年は学会での口頭発表にも挑戦してほしい」と期待を寄せています。

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