物理学科の山口教授がレーザー学会のフェローに認定されました

理学部物理学科の山口滋教授が6月1日に、一般社団法人レーザー学会のフェローに認定されました。フェローの称号は、同学会の会員の中からレーザーとその関連分野技術の見識に優れ、長年にわたって指導的役割を果たしてきた研究者に贈られるものです。

山口教授は、赤外線レーザーを高品質で照射する技術を長年にわたって研究。空気中に含まれるホルムアルデヒドなどの環境物質や不純物を、レーザー光を使って検出することを可能にするなど赤外線レーザーの応用分野を切り開いてきました。また同学会では、学会誌の編集委員や年次大会の実行委員長などを歴任してきたほか、現在は運営審議委員と東京支部委員長を兼務しており、2012年度からは経済産業省をはじめ政府機関が支援するレーザー関連研究プロジェクトの評価委員も務めています。

山口教授は、「今回の栄誉は、多くの本学関係者のご理解と助力があったからこそ得られたものだと感じています。特に15年には高輪キャンパスで学会の年次大会を開催できたこと、また来年1月にも同キャンパスで39回の年次大会を開けることにあらためて心から感謝を申し上げます。研究面ではこれまで、レーザー光を使ってさまざまな物質を検出してきましたが、レーザーにはまだまだ多くの可能性があります。研究室では現在、微量物質から発生する音波を検出する研究も進めていますが、より新しい検出技術を開発できれば異分野での応用範囲もさらに広がると期待しています。その可能性を今後も追及していきたい。学生や高校生には、専門分野にこだわらず幅広いテーマに興味を持って学んでほしい。多くの人たちと協力することで、誰も見たことのない面白い分野を切り拓いてほしいと思います」と話しています。

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