理学部化学科の伊藤建教授が共著した論文『Proton Conduction In Ionic Crystals Based on Polyoxometalates』が、国際学術誌である『Coordination Chemistry Reviews』(2022年3月発行)に掲載されました。『Coordination Chemistry Reviews』は無機化学の分野で権威ある学術誌(インパクトファクター 24.83)です。
伊藤教授の研究室では、ポリ酸とよばれる無機イオンと有機物とのハイブリッド材料の高機能化を研究しています。今回、共同研究をしている東京大学大学院総合文化研究科の内田さやか准教授のグループとの共著で、ポリ酸化合物のプロトン伝導性についてまとめた総説が掲載されました。
プロトン伝導性をもつ材料は、次世代型燃料電池の創製の鍵となる物質であり、ポリ酸化合物はその有力な候補です。
伊藤教授は、「ポリ酸の研究は日本が強い分野なので、プロトン伝導性という特性を生かして実用化を目指したい」と語っています。