大学院工学研究科電気電子工学専攻の星野さんがThe 14th International Symposium on Sputtering & Plasma Processesで受賞しました

大学院工学研究科電気電子工学専攻1年次生の星野寛明さん(指導教員=工学部電気電子工学科・沖村邦雄教授)が、7月5日から7日まで石川県金沢市で開かれた国際会議「The 14th International Symposium on Sputtering & Plasma Processes」で研究成果を発表し、ポスター賞を受賞しました。同賞は、開催3日間の各日に行われた発表の中からその成果やポスターの内容、わかりやすさ、英語による説明の総合点で1件のみ選ばれます。

星野さんは、「Growth of VO2 thin films on transparent conductive Al-doped ZnO films on glass substrates」の論題で、透明導電材料の上に二酸化バナジウムの薄膜を形成した積層型スイッチングデバイスの開発に関する研究成果を発表。沖村教授の研究室ではこれまで、二酸化バナジウムの下地導電材料に金属を使ったデバイスの開発を進めてきましたが、星野さんは透明導電材料であるアルミニウムドープされた酸化亜鉛を下地層に使い、その上に二酸化バナジウム薄膜を堆積させることに成功。赤外線の透過量を計測した実験データとともに発表しました。

星野さんは、「学会では多くの方が研究に興味を持ってくれたことに満足しており、受賞が分かったときには心から驚きました。今回の受賞は、今年春に博士課程を修了したモハメド・シュルズミヤさんをはじめ、先輩たちが全くゼロからの研究の方法や取り組む姿勢を教えてくれたことや、沖村先生の指導があったからこそだと思います。下地に透明導電材料が使えるようになったことで、これまでは電気分野への応用が中心だったこの研究が、光通信などの分野にも応用できる可能性が見えてきました。現在はまだこの材料が狙った特性を示す温度が高いため、今後も研究を続ける中でより低温でも特性を出せるよう工夫していきたい」と話しています。

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