文理融合学部経営学科の濱田健司教授のゼミナールに所属する学生らが12月12日に、熊本県庁プロムナードを会場に熊本県農福連携協議会と熊本県が共催した「第2回ハートつながる♡農福マルシェin県庁プロムナード」に参加しました。農福連携を実践している農家・障がい者就労支援事業所等が集うイベントで、障がいのある方たちが農業を指せる重要な人材であることを広く周知することを目的としています。濱田教授のゼミナールでは、障がい者らが農業分野で活躍することで自信や生きがいを持って社会参画を実現する「農福連携」に関する取り組みを実践。今回は、2016年の熊本地震、24年の能登半島地震と水害による災害、12月8日に発生した青森県東方沖を震源とする最大震度6強の地震の被災地支援をはじめ、熊本県農福連携推進協議会と連携して熊本県内の農福連携により生産された農産物・加工食品等をPRすることを目的に初めて出店しました。






当日は、ゼミナールに所属する4年次生と参加を希望した地域社会学科の3年次生ら13名が参加。濱田ゼミと連携している介護・福祉事業所「Yatsuda Work Lab」(就労継続支援B型)利用者の岩井みどりさんやスタッフも学生と共に店頭に立ち、熊本県内で障がい者が生産したミニトマトやサトイモ、ハクサイといった農産物や熊本県内産の加工食品を販売。学生たちは来場者に向けて、「障がい者の方が生産した野菜です。おいしいですよ」「寄付をお願いします」と呼びかけ。来場者と積極的にコミュニケーションを図るなど、笑顔で対応に当たっていました。岩井さんは、「学生の皆さんが元気いっぱいに接客していて、普段は大きな声など出さない私もつられて大声でお客さんを呼び込んでいました(笑)。一緒に販売できていい経験になりました」と笑顔を見せていました。



店舗のレイアウトや商品の陳列を担当した松村駿希さん(4年次生)は、「私たちのテントが県庁の建物を出てすぐ目の前だったこともあり、より目立つように野菜の大小を分けて並べて商品が見やすくなるよう工夫しました。そのかいもあってか、始まって1時間程度でほぼ売り切れになるほどお客さんに来ていただけました」と充実した表情を見せていました。また、農福連携への興味から昨年度、短大卒業後に経営学科3年次に編入学した坂口智哉さん(同)は、「農福連携の第一人者である濱田先生の下で、学外の障がい者支援施設や行政の方々と関わり、実際に店舗を運営する経験はほかでは得難いもの」とコメント。全体的な調整役を務めた米原秀哲さん(同)は、「仕入れや値付け、搬入の段取りなど、2週間ほど前から準備を進めてきました。学外の方への連絡調整などでご迷惑をかけてしまうなど反省点も多々ありましたが、このような課題と向き合い、皆さんのご協力も得ながら改善を図ることで自分自身の成長にもつながり、社会人として必要な力を得られていると実感しています」と話しました。
濱田教授は、「仕入れや販売、接客、商品の陳列、宣伝など経営に関するすべてのことを担当するこの活動を重ねる中で、学生たちは積極性を出して自ら動けるようになるなど成長した姿を見せてくれています。一方、2年前に熊本県農福連携協議会が設立し、今年9月には同協議会が中心となって地域協議会や福祉団体など13県の23団体が参画するノウフクコンソーシアム西日本も立ち上がるなど、農福連携への注目も高まっています。今後も学生たちと先進的な取り組みを牽引できるよう多様な活動を計画していきます」と話していました。



