熊本キャンパスで2024年度春学期入学式を挙行しました

熊本キャンパスで4月4日(木)、2024年度春学期入学式を挙行しました。今学期は、熊本、阿蘇くまもと臨空の両キャンパスにある大学院と学部に計507名が入学(編入学含む)。木之内均熊本キャンパス長による開式の辞から始まった式では、学生会による校旗入場、建学の歌に続いて新入生の人数を読み上げ、木之内熊本キャンパス長が入学許可を宣言しました。

式辞では松前義昭学長が登壇。入学生と保護者らに祝福を述べると共に、創立者・松前重義博士が学園の源泉である望星学塾に掲げた「若き日に汝の」から始まる「思想を培え」「体躯を養え」「智能を磨け」「希望を星につなげ」の4つの言葉を紹介し、「平和な社会を築くためにも、しっかりとしたものの見方を確立して、次に強い心と身体を養い、学んで得たさまざまな知識を使い、それを基にして考える力を身につけていく。最後に、培われた高い理想に向けて努力する人になってほしいという思いを示唆しています」と説明し、その中でも「思想を培え」の言葉について、「いま現在、世界ではロシアによるウクライナ侵攻や中東・パレスチナにおける紛争などが絶えません。国内に目を向ければ働き方改革や経済格差、少子化などさまざまな問題が挙げられており、その中でも意見の対立があります。皆さんはそれらの話題に接したときに、どのように考えるでしょうか? 考え方は一人ひとり違います。重要なのは一つひとつの事柄についてきちんと耳を傾け、見て、理解を深めようと努力することです。そうして自分の心に一貫性のある考え方をつくり、自らの解釈を付け加えることで思想は培われます。さまざまな情報が飛び交う社会において、本当に自分が必要なものだけを選ぶ力、それによって考える力を身につけてください」とメッセージを送りました。

続いて、本キャンパスの前身である九州東海大学卒業生で、熊本銀行代表取締役会長の野村俊巳氏と、登山家で、夢想家、出版プロデューサーの西川史晃氏(合同会社山学ラボ代表)が祝辞を述べました。野村氏はプロ野球選手を目指して野球部に入部するも、けがでプレーヤーを諦め多くの人との関わりから次の目標を地域貢献と定め、銀行への就職に向けて努力した日々を振り返るとともに、「熊本キャンパスと昨年度に開設された阿蘇くまもと臨空キャンパスは専門分野を追求し、地域社会の問題に向き合い、仲間と議論を重ねられる素晴らしい環境です。文理融合学部と農学部で手を取り合い、新たな時代の波を起こし、その波に乗って邁進する船旅の船頭としての役割を担う人材になってください」と呼びかけました。2022年にエベレストに登頂を果たし、世界7大陸最高峰登頂を目指している西川氏は、登山時に着用するジャケットで登壇。30歳を超えてから山登りを始め、エベレスト登頂を夢に定めて活動してきた経緯を振り返り、「7大陸最高峰への挑戦を開始しましたが、コロナ禍で仕事が減少し経済的に困窮する事態となりました。それでも諦めることなく初めて著書を出版すると、それがベストセラーとなり、出版プロデューサーとしての仕事にもつながり、エベレストへの挑戦も再開しました。諦めなかったら夢は叶います。昨年は南極のヴィンソンマシフにも登頂しました。ただし、夢は探しても見つかりません。好きなこと、楽しいことを継続する中で見つかっていくものです。皆さんも“これだ”というものを見つけ、4年間好きなことをおかわりし続けてください」と話しました。

閉式後は各研究科長、専攻長、学部長、学科長を紹介し、各教員がお祝いを述べ、その後九州学生会によるオリエンテーション企画も実施。グラウンドでは運動部や文化系サークル、チャレンジプロジェクトによる説明会も行われ、新入生たちは積極的に各団体のブースを巡り、先輩たちの話に耳を傾けていました。

新入生たちは、「映像制作の授業を楽しみにしています。メディアについて深く学んで就職につながれば」「観光に興味があるので在学中にさまざまな観光地を巡りたいと考えています。大学では自分の時間が増えるので有意義に使いたい」「韓国文化が好きなので、語学の勉強に取り組み留学もできれば」「入学式に出席して、これから4年間しっかり頑張らないといけないと気が引き締まる思いです。目標を持って東海大学に入学したので夢を果たせるように努力していきます」とそれぞれ4年間の抱負を語っていました。