2021年度『公開研究会』の開催
講演テーマ | 講師 | 概要 | |
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2022年 1月27日 | 感性教育論の展開 | 広島大学 人間社会科学研究科 名誉教授 樋口聡 | コア・プロジェクト「人文学の方法論に関する総合的研究」の活動の一環として、教育学分野で「感性教育論」を展開されている樋口聡氏をお招きして研究会を開催しました。当日の講演では、身体知研究からアート教育を経て感性教育論に至った樋口氏の研究の歩みが振り返られました。また、従来の国語教育を超え「言葉の教育」として展開される感性教育論の具体相について、谷川俊太郎の詩を手がかりに考察がなされました。 |
2019年度『公開研究会』の開催
講演テーマ | 講師 | 概要 | |
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2019年 8月21日 | 感性的判断の構造と危険 | 成城大学 文芸学部 教授 津上英輔 | コア・プロジェクト「20 世紀人文学の方法論的再検討」の活動の一環として、美学分野で「感性的認識」の問題を根源的に検討されている津上英輔氏をお招きして研究会を開催しました。当日の講演では、「感性的判断の構造と危険」と題して、三大価値(真善美)と感性的判断の構造について解説がなされました。また、感性的判断が「私の感じ方」を一項とする二項関係として成立するため、「美への閉じこもり」という危険を含むことについて考察が加えられました。 |
2017年度『公開講演会』の開催
講演テーマ | 講師 | 概要 | |
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2018年 3月27日 | ポスト=トラウマ時代:イスラエルと日本 | テル゠ハイ・カレッジ(イスラエル) 上級講師 ヨハイ・アタリア | トラウマに関する哲学的な考察を多数の書籍を通じて発表している若手研究者のヨハイ・アタリア氏をお招きして公開講演会を開催しました。講演の第一部では、アウシュヴィッツと広島をめぐって、今日の社会を「ポスト=トラウマ的社会」と定義することが試みられました。第二部では、イスラエルと日本がそれぞれ似て非なる仕方で、第二次世界大戦の顚末とどのように向き合っているかが論じられました。 |
2017年度『公開研究会』の開催
講演テーマ | 講師 | 概要 | |
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2017年 11月25日 | 20世紀学問思想論 | 神奈川大学 法学部 教授 安田常雄 | コア・プロジェクト「20 世紀人文学の方法論的再検討」の活動の一環として、歴史学研究の現在を多角的な視点から検討されている安田常雄氏をお招きして研究会を開催しました。当日の講演では、20世紀学問思想論として、1920年代の西欧思想に起こった変化(無意識への関心、時間の意味の捉え直し、精神科学における知識の再定義、政治的議論の基盤の変化)についての詳細な考察がなされるとともに、それが日本の学問思想の文脈でも議論されました。 |
2015年度『共催講演会』の開催
講演テーマ | 講師 | 概要 | |
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共催講演会 2015年12月19日 | 日本におけるブラジル人の教育と未来 | 近畿大学 総合社会学部 准教授 リリアン・テルミ・ハタノ | 「移民」を受け入れない建前の日本政府にとって、1990年の入管法改定で日系2世・3世に限ってほぼ無条件に受入れを決めたことは、恒常的人手不足に苦しむ製造業救済のための苦肉の策でした。それから25年、主にブラジルとペルーから多数来日した南米系外国人は「デカセギ」と呼ばれて、あたかも数年で本国に帰っていくお客さんであるかのように扱われ、「移民」としての正当の権利が保障されずにきました。リーマンショックや東日本大震災の影響で減ったとはいえ、2015年段階で20数万人にのぼる南米系「移民」が日本の社会につきつける様々な課題を、その子どもたちへの教育をめぐる問題を中心に議論しました。「日本ブラジルかけ橋の会」との共催で開いたフォーラム形式の講演会でした。 |
東海大学 教養学部国際学科 教授 小貫大輔 | |||
体験創庫かけはし代表・日伯かけ橋の会副代表 藤村哲 | |||
共催講演会 2015年11月7日 | 大学と地域連携~これからの大学のサバイバル戦略~ | 高知県立大学 文化学部 教授 小林直三 | 近年、文部科学省の推進する「地(知)の拠点事業(COC)」や「地(知)の拠点大学による地方創生推進事業(COC+)」等に代表されるように、大学と地域社会の連携・人材育成がいっそう求められるようになってきました。そこで、高知県立大学の地域教育研究センターキャリア支援部会長を務めている小林直三教授を講師として招聘し、「大学と地域連携」をテーマに、持続可能な地域社会のために大学は何をすべきかについて講演していただきました。 |
2014年度『コアプロジェクト・講演会』の開催
講演テーマ | 講師 | 概要 | |
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第31回 2015年1月23日 | セクシュアリティとシティズンシップ | ダレン・ラングドリッジ氏 (イギリス) | 性的マイノリティの権利と市民社会の関係について話していただいた。「異性愛・結婚・生殖」を正当とみなしてきた近代社会のイデオロギーに対して、多様な性と生殖のあり方を肯定しようとする動きが現代社会のさまざまな場面で見られる。講演では、具体的な課題として、ゲイの結婚と親権の問題が取り上げられ、賛否両論を受け止めつつ踏み込んだ議論が展開された。 |
2013年度『コアプロジェクト・講演会』の開催
講演テーマ | 講師 | 概要 | |
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第30回 2014年1月23日 | 英語言語のグロ-バリゼ-ション | アンドリュー・ウオルパート氏(イギリス) | シュイタイナ-教育という特別な教育法による学校が、世界には1,000校以上あるが、先生は、これらの学校の先生たちに英語教育法を教えてきた人気の「カリスマ英語教師」である。 この講演会では、英語という言語がグロ-バル言語になった背景を話していただいた。 |
第29回 2013年 11月29日 | AIDS 当事者のちからが社会を変える! ~ブラジルの当事者運動~ | ジョセ・アラウ-ジョ・リマ・フィ-リョ氏(ブラジル、エイズ アクティビスト) | 民主化運動と歩調を合わせてエイズ当事者運動が巻き起こったブラジルでは、「命の権利」を求める人びとが憲法を盾に力強く世論や政策を動かしてきました。いま、「生きづらさ」が覆う日本の私たちが、彼らから学べることは何でしょうか?。現地のようすがわかる画像・映像を上映しながらお話しします。なかでも「さすがブラジル!」と思わずうなってしまう政府制作エイズ予防キャンペ-ンポスタ-とビデオは必見でした。 |
2012年度『コアプロジェクト・講演会』の開催
講演テーマ | 講師 | 概要 | |
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第28回 2013年 1月15日 | 外国にル-ツを持つ子どもたちの今~子どもくらぶ「たんぽポ」の取り組みから~ | 近畿大学 総合社会学部 准教授 リリアン・テルミ・ハタノ | リリアン先生が、祖国ブラジルから日本に来て暮らしている子どもたちを支える活動を立ち上げて14年になり、その活動の歩みについて、ご自身の外国人体験も交えてお話しいただいた。バイリンガルを育てることは、社会にとっても多くのメリットがあるはずだが、本人たちにとっては「自らのアイデンティティ」と「家族の絆」とを守る、欠かすことのできないテーマなのだとよく理解できました。 |
第27回 2012年 7月19日 | スウェ-デンモデルは 日本に適用可能か | 元スウェ-デン兼 ラトビア特命全権大使 藤井 威 氏 | 現在では、スウェーデンは、「高福祉高負担」の国というイメージがありますが、もともとは非常に貧しい国でした。転機となったのは、高度経済成長を経験した1960年代に、「増税」という決断をしたことにあります。その際、積極的労働市場政策と教育改革と同時に、女性の就労と育児の両立を可能とする施策を実施しました。「増税」による受益、メリットを国民が広く実感できるようにしたことにより、高負担に対する不満の声は少なかったこと、および、企業の国際競争力を衰退させるようなことはせず、累進課税的な要素は少なく、より広く多くの国民から負担を求めていることが日本との大きな違いとしてあげられます。 学生近隣市民の方等を含み135人の参加がありました。 |
2011年度『コアプロジェクト・講演会』の開催
講演テーマ | 講師 | 概要 | |
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第26回 2012年 1月24日 | オキシトシン・ラブーお産とおっぱい、愛のホルモンを科学する | Dr.Michel Odent ミシェル・オダン氏 | お産や母乳が出るのを助けるオキシトシンというホルモンがあります。このホルモンが脳の中で信頼と愛情の感覚を生み、人をリラックスさせる働きがあることが明らかになりました。長く続く信頼関係の愛を築くオキシトシンの重要性について論じました。 |
2010年度『コアプロジェクト・講演会』の開催
講演テーマ | 講師 | 概要 | |
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第25回 2010年10月28日 | インド経済成長の特徴と展望 | 法政大学 経済学部 教授 絵所秀紀 | グローバル化の進展により、急速に存在感を高めているインド経済の成長の特徴と今後の展望について論じました。この際、高度成長の契機となった1991年以降の経済自由化、知的産業集約型であるインド経済の持続可能性などにもふれました。 |
第24回 2010年7月1日 | 地質と文明-壱岐・対馬・済州島をめぐる資源人類学の旅 | 京都造形芸術大学 芸術教養教育センタ- 教授 原田憲一 | 風土の違いは衣食住に大きな影響を与えますが、ほぼ同一の「風土条件」をもつ壱岐・対馬・済州島を例に、地質の違いが3島の暮らしに影響を与えているかを示したうえで、資源人類学の観点から日韓の文明比較を行いました。 |
2009年度『コアプロジェクト・講演会』の開催
講演テーマ | 講師 | 概要 | |
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第23回 2009年10月9日 | 大貧困社会 | 慶應義塾大学経済学部 教授 駒村康平 | 高齢化の進展に伴う社会保障給付の増加や格差への対応のために今後の社会保障制度はどうあるべきかを考えました。現役のみならず将来世代の負担もふまえた改革の在り方を制度横断的な視点から検討しました。 |
第22回 2009年7月9日 | 人口から考える21世紀文明 | 上智大学地球環境研究所 所長 経済学部 教授 鬼頭宏 | 先進諸国においてなぜ少子化がおきたのかを人口文明史の視点から説明しました。21世紀における人口増加速度の低下と経済成長が、地球環境、文明にどのような問題をもたらすと考えられるのか、その見通しについてもふれました。 |
2008年度『コアプロジェクト・講演会』の開催
講演テーマ | 講師 | 概要 | |
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第21回 2009年1月15日 | 「いま、生命の哲学を考える」 | 福井大学教育地域科学部 教授 小林道憲 | 主に道元の思想に則り、仏教哲学に基づく生命観について論じました。禅・仏教思想が核ですが、倫理、宗教、哲学の相互関係、および他の宗教思想との異動についても検討しました。 |
第20回 2008年12月18日 | 「時間学からみた現代の若者:若者の時間意識」 | 山口大学時間学研究所 所長 辻正二 | 現代の若者論を時間学の視点から解剖し、いま若者にとって時間とはどのように考えられているのか、若者はいまの社会のスピードの速さをどのように捉えているのか、そして、生活のリズムや時間展望がどのようになっているのかなどを通して社会的時間のあり方を説きました。 |