沖縄地域研究センター

施設概要

東海大学沖縄地域研究センターは、本国の領海・領土の西南端に位置した八重山郡竹富町の西表島に施設を有しています。当センターを拠点として取り組む研究は、沖縄地域の自然科学や社会科学を基軸とした学術的かつ学際的研究で、幅広い世代の専門分野の研究者らから高い評価を受けています。
島嶼特有の風土は、年間平均気温23.4℃の亜熱帯性気候と海洋性気候を合わせ持ち、豊かな自然と島民の生活を育んできました。島嶼環境にみられる自然は、海洋生物相が豊かで、その美しさが訪れた人を魅了するサンゴ礁をはじめ、河川水域の自然植生と汽水域の生物生産を支えるマングローブ群落、亜熱帯域の温暖な天候に育まれた原生林、それらの緩衝地域が島の豊かな生態系とその多様性を構成しています。中生代後、現代に至るまでの長い時間をかけて形成し推移した島嶼の自然環境は、あるがままの姿で特有の生態系を育み、希少生物を含む野生生物の生命と島民の暮らしを支えきました。
一方、現代文明における島民の生活環境は、度重なる台風をはじめ、高温多湿、塩害対策、物資輸送を含む生活を支えるライフライン、医療制度、ゴミ問題、少子高齢化等々、研究者らの創造力を掻き立てる課題が少なくありません。
このように施設周辺のフィールドは、多様な分野ごとに見込まれる研究成果のポテンシャルとその目的に応える学術的アドバンテージが高く、未来を拓く知識と学びの源泉といえます。施設の比類なき特徴はその立地条件にあり、世界自然遺産に登録された西表石垣国立公園の公園区域の普通地域に浦内施設と第一種特別地域に網取施設の拠点を整備し、国内でも稀な「崎山湾・網取湾自然環境保全地域」の海岸に本学の桟橋を持っていることです。周辺には、国有林、国指定鳥獣保護区、森林生態系保護地域など学術研究に最適なフィールドが迫ります。
当センターは、島嶼の自然環境と地域文化が包括的に保管された西表島で、本学の教員、学生、研究者による多様な調査研究を支援し、その成果を根拠にした情報の発信と普及を行います。併せて、高等教育を基にした機関連携と多様化する教育活動へ柔軟に対応するなど教育および研究体制の充実を図り本学特有の研究機関として一翼を担っています。

施設を利用した主な事業
  1. 本学各キャンパスと連携した教育研究活動
  2. 本学・他研究機関による共同研究の推進
  3. 本学・他学による大学間連携事業・共同研究の推進
  4. 本学学部・学科のフィールド実習
  5. 本学付属機関による研修・調査研究活動
センターの地域社会活動
  1. 行政・他機関の要望による委託研究
  2. 海洋教育および環境教育、学校教育等の教育活動の支援

研究

2023年度研究プロジェクト

2023年度は1件のコアプロジェクト、2件の個別プロジェクトを推進しています。
コアプロジェクト
⑴海洋の多目的利用に関する調査研究
山田吉彦教授 内田晴久教授 川崎一平教授 脇田和美教授 渡辺友美講師
個別プロジェクト
⑴八重山地方におけるSDGs14に関する海洋環境施策に関する調査
中村雅子准教授 武藤文人教授 馬塲久紀准教授 廣瀬慎美子准教授 野原健司准教授 村上智一外部研究員
⑵国立公園内における建築・構造物に関する調査研究
斉藤雅樹教授 仁木将人教授 竹内真一教授 伊達重之教授 渡部憲教授 伊藤是清教授
渡邉晋也外部研究員

※太字の筆頭者は、各研究プロジェクトのプロジェクトリーダーを示す。

教員・研究者紹介

2023年度
沖縄地域研究センター
所長  斉藤 雅樹
事務長 伊藤 芳英

研究所員・研究員

斉藤 雅樹  人文学部 人文学科
内田 晴久  教養学部 人間環境学科
山田 吉彦  海洋学部 海洋理工学科 海洋理工学専攻
川崎 一平  人文学部 人文学科
脇田 和美  海洋学部 海洋理工学科 海洋理工学専攻
渡辺 友美  海洋学部 水産学科
中村 雅子  海洋学部 水産学科
馬塲 久紀  海洋学部 海洋理工学科 海洋理工学専攻
廣瀬 慎美子 海洋学部 海洋生物学科
野原 健司  海洋学部 海洋生物学科
武藤 文人  海洋学部 水産学科
仁木 将人  海洋学部 海洋理工学科 海洋理工学専攻
竹内 真一  海洋学部 海洋理工学科 海洋理工学専攻
伊藤 芳英  沖縄地域研究センター事務長、技師

研究員

伊達 重之  建築都市学部 土木工学科
渡部 憲   建築都市学部 建築学科、工学部 建築学科
伊藤 是清  文理融合学部 人間情報工学科
渡邉 晋也  一般社団法人 日本建設機械施工協会 施工技術総合研究所
村上 智一  国立研究開発法人防災科学技術研究所

出版物

【東海大学沖縄地域研究センター 所報】(オンライン)ISSN 2759-3029
各号は以下からご覧いただけます。

施設利用

施設構成 : 浦内施設と網取施設、小型船舶「銀河Ⅳ」
業務時間 : 9:00から17:00まで
休日   : 土曜日(隔週)、日曜日、祝日、本学休業日
利用手続き:
⑴ 当施設は「東海大学沖縄地域研究センター使用規程」に利用者の使用に関する必要な事項を定めています。また、施設を使用できる者は、使用規程第2条に定めています。利用の可否について確認が必要です。(原則として本学との共同研究など)
⑵ 施設の利用を希望される方は、はじめに当センター事務長と打ち合わせを行います。
⑶ 日程等を調整後「東海大学沖縄地域研究センター使用許可申請書」「研究計画書」を利用日の1ヶ月前までに提出します。
⑷ 当施設の利用料および宿泊料は以下のとおりです。尚、施設利用料は、到着日および退所日も利用日数に数えます。来訪の際に現金でお支払い頂きます。

東海大学沖縄地域研究センター 利用料金一覧
  施設利用料(円/日)宿泊料(円/泊)合計(円/日)
学内学生(一人あたり)0500500
教職員(一人あたり)02,0002,000
学外学生(一人あたり)2,0001,6003,600
教員・研究者(一人あたり)2,7002,2004,900

⑸ 施設の利用者は、それぞれの活動(調査・研究・研修・視察等)に応じた各種保険に加入しご利用ください。
⑹ 施設の利用者は、自身の病気やケガに応じた普段使いの薬を持参してください。センターの常備品は限られます。

お問い合わせ先

浦内施設

〒907-1541 
沖縄県八重山郡竹富町上原870-277
 ℡ 0980-85-6007 fax0980-85-6009

網取施設

沖縄県八重山郡竹富町崎山165
 ℡ 0980-85-6176

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