メカトロマイスタープロジェクトが「レスキューロボットコンテスト」に参加しました

熊本キャンパスで活動する東海大学チャレンジセンター・メカトロマイスタープロジェクトが8月10、11日に、神戸サンボーホールで開催された「レスキューロボットコンテスト」に参加しました。本コンテストは阪神・淡路大震災の教訓を生かし、災害に強い世の中を目指そうと技術の継承や次世代人材育成を目的に毎年開催されているものです。大会では、各チームが自主製作したレスキューロボット3機を駆使し、実際の災害地を模したステージでさまざまな瓦礫や障害物を移動させながら、活動時間内に救護者(ダミヤン)を救出。残り時間や経過ごとに減っていくダミヤンの体力などがポイント化され、その精度を競い合います。今大会からはダミヤンに救援物資を届けることもルールに盛り込まれるなど、毎年実際の災害現場に近づける規則が追加されています。

プロジェクトメンバーたちは、熊本地震での経験や関係者の話から、未舗装道路でも走れるタイヤ(クローラー)や予備の制御基板を搭載する必要性を重視して3体のロボットを製作。6月30日におかやま未来ホールで開催された予選大会では、ほかのチームにないこれらの実用性が高いアイデアが評価され、「チャレンジ枠」でプロジェクト初となる全国大会出場を決めました。本戦1日目のファーストミッションでは、ロボットは正常に動いたものの、うまくガレキを除去できず、ポイントを獲得できませんでした。しかし、同日夜にメンバー同士で話し合い、それぞれの分担などを再確認。翌日のセカンドミッションでは、落ち着いてガレキを除去して3体のうちの1体のダミヤンを救出することに成功しました。

ファイナルミッションには進出できませんでしたが、プロジェクトリーダーの山口大貴さん(基盤工学部電気電子情報工学科3年次生)は「熊本地震の経験を生かしたロボット製作が評価され、初めて全国大会に出場できたことはプロジェクトとして大きな一歩だと思います。特に本選では、本来の制御基板が不調に陥り、搭載していた予備を動かす場面もありました。今回の経験を生かして、次大会はファイナルミッションに参加できるような精度の高いロボットの開発に取り組みたい」と語り、指導に当たる電気電子情報工学科の高橋将徳教授は、「全国大会出場はプロジェクトの悲願であり、学生たちの努力は素晴らしいものだったと感じています。今回全国出場に至ったアイデアもすべて学生たち自身の発案。“机上の空論”ではなく、経験に基づく実用性の高い考えを自分たちの力で形にできたことは彼らの将来にもつながると思います。ぜひ、後輩たちにさまざまな技術や考えを継承し、いつか熊本県そして日本の救命率向上の一翼を担ってもらいたい」と話しました。

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