医学部看護学科の三橋准教授が秦野商工会議所主催の「企業における健康管理セミナー」で講演しました

医学部看護学科の三橋祐子准教授が1月27日に、秦野商工会議所で開催された「企業における健康管理セミナー」で講演しました。このセミナーは、企業で働く人々を取り巻く多様な課題にどのように取り組むべきかを考えようと、同会議所が開いたものです。産業看護学と公衆衛生看護学が専門の三橋准教授は、「少子高齢化・新型感染症……今後、社内で起こり得る健康問題の予測と対処法~湘南西部地域の企業を対象としたコロナ対策調査結果から“地域保健との繋がり”を考える~」をテーマに講演しました。

三橋准教授は初めに、介護・育児問題や生活習慣病、メンタルヘルスの不調を抱える従業員の増加、従業員の高齢化、新興・再興感染症の流行といった社会環境の変化によって起こり得る企業内の健康問題について説明。続いて、2022年1月から3月にかけて実施した「湘南西部地域の事業所におけるコロナ対策の実態と担当者の困難感に関する調査」(自記式質問紙調査とインタビュー調査)の結果について紹介し、「従業員が抱える健康問題は事業所内だけでは解決が難しいため、市役所や保健所などの地域保健と連携して取り組む必要があります。感染症対策に関する専門的な知識を企業に提供できるような新たな仕組みづくりも重要です」と述べました。また、その実践例として、自身が運営者として取り組んでいる「地域・職域ネットワーク~秦野・伊勢原で働く人の健康と安全を考える会~」の活動についても紹介しました。 三橋准教授は、「コロナ禍における対応で困った事象や、その解決のための取り組みについて参加者にディスカッションしてもらったほか、秦野市役所健康づくり課の保健師による講演もあり、充実したセミナーとなりました。このセミナーには、企業の事業主や安全衛生担当者だけでなく、伊勢原市健康づくり課や伊勢原市商工会、湘南地域産業保健センターからも参加があり、セミナー自体が地域と職域の担当者同士が“顔の見える関係”をつくる場になったことも大きな収穫です」と振り返っていました。