秦野市地域婦人団体連絡協議会の研修会でスチューデントアチーブメントセンターの二ノ宮准教授が講演しました

スチューデントアチーブメントセンターの二ノ宮リムさち准教授が11月19日に、秦野市立本町公民館で開かれた秦野市地域婦人団体連絡協議会の研修会で講師を務めました。同協議会では日ごろ、教養・奉仕・親睦・環境・福祉に重点を置いたボランティア活動を行っています。今回は、2015年に国連が制定したSDGs(Sustainable Development Goals=持続可能な開発目標)について理解を深めることを目的に研修を企画。SDGsやESD(Education for Sustainable Development=持続可能な開発のための教育)を専門とする二ノ宮准教授に依頼があり、当日は約40名の市民が参加しました。

二ノ宮准教授は初めに、世界的な環境問題である地球温暖化をはじめ、少子高齢化や貧困問題など、このままでは“持続不可能”となる社会の現状を解説。17の目標によって構成されるSDGs制定の経緯に触れ、「私たちの暮らしには、自然災害や気候変動などの環境問題、失業や格差といった経済問題、差別や少子高齢化などの社会問題があふれています。これらは別々の問題のように見えて、実は複雑につながっています。次世代に問題を先送りにせず、すべての人が満たされた生活を送れるような社会を創る、それが『持続可能な開発』という考え方です」と語りかけました。続いて、これからの未来に「あって・残ってほしいもの」「なくなっていてほしいもの」を考えるワークショップを実施。「あって・残ってほしいもの」には「平和」「電気自動車」「きれいな砂浜」「会話」「相手を思いやる気持ち」「食の安全」など、「なくなっていてほしいもの」には「戦争」「自然災害」「新型コロナウイルス」「暴力」「プラスチックごみ」といった意見が挙がり、それぞれに関係するSDGsの17目標について話し合いました。

最後に二ノ宮准教授が、「誰一人取り残さない」というSDGsの基本理念や、一人ひとりの参画による社会の変革が大切だと説明。「日本の社会には、『自分ひとりの行動では社会を変えられない』と思っている人がとても多いと言われています。『SDGsについて何かしなければ』というよりも、自分が未来に何を残したいか、または残したくないかという思いから、できることに取り組んでいきましょう」と語りました。