海洋学部の学生が「清水マグロ博2021」の運営に協力しました

海洋学部水産学科食品科学専攻の後藤慶一教授の研究室と清水キャンパスで活動するスチューデントアチーブメントセンター・ユニークプロジェクトの「商品開発プロジェクト」が12月4、5日に、JR清水駅東口広場をメイン会場に静岡市清水文化会館(マリナート)や清水魚市場 河岸の市周辺特設会場で開催された「清水マグロ博2021(清水港マグロまつり)」に協力しました。清水マグロ博2021は、清水港マグロまつり実行委員会が「まぐろのまち静岡」をより多くの人に広く知ってもらうことを目的に「マグロまつり」として展開しているものですが、昨年度は新型コロナウイルス感染症拡大の影響で中止されていました。当日学生たちは、それぞれの持ち場で来場者に日ごろの活動を紹介しました。

マリナートでは、後藤教授が「駿河湾と食~産官学連携で静岡を食品で盛り上げる~」と題して、地域活性化のための商品開発や地域ブランド創出の取り組みについて講演。地元酒造等と連携して付加価値向上を目的に取り組んでいる「沈酒熟成酒」づくりや清水港が水揚げ量日本一を誇るメバチマグロのブランド化など地域活性化に向けた研究活動を紹介しました。また、同会場では商品開発プロジェクトのメンバーが静岡市との連携事業として取り組んでいる「マグロかるた」の読み札50音を展示しました。この「マグロかるた」はマグロの水揚げ量日本一を誇る静岡市で暮らす子どもたちに、遊びながら知識を深めてもらうことを目的としています。今年8月から1か月間にわたって読み札の文言を全国公募し、プロジェクトメンバー約15名が採用案を選択。読み札の文言は、マグロに関する知識や魅力について紹介し、文言の補足情報も記載するなど工夫を凝らしています。

また、清水魚市場では後藤研究室の「可視化研究チーム」が2015年から続けてきた科学的解析に基づいた「刺身のうまさの特徴を可視化」する取り組みについてパネル展示しました。後藤研究室では、静岡市水産漁港課や漁業関係者らと連携して清水港に水揚げされるメバチマグロを「清水極上船凍メバチマグロ」と名付けてブランディングを図るために「おいしさの可視化」に取り組んでおり、味や香り、食感などの「官能評価」と、脂質や水分、硬さなどを計測する「理化学分析」を組み合わせて品質を表現する研究をしています。さらに学生たちは、同会場で実施された冷凍マグロの裁断ショーにも協力。解体された冷凍マグロの袋詰めをはじめとした販売作業も担当しました。

後藤教授は、「新型コロナウイルス感染症の脅威はまだ続いていますが、昨年度は中止となったこのイベントへの参加を通して、少しずつ活気が戻ってきていると感じました。マグロは当たり前のように食べられていますが、資源としてとても貴重です。今回のイベントを通して認識が変わり、静岡のマグロへのこだわりや感謝の気持ちをもってもらえたらうれしい」と話しました。

なお、今回読み札を展示した「マグロかるた」は、絵札を静岡県立駿河総合高等学校の生徒が制作中。完成後は静岡市内と焼津市内の小学校や児童クラブに無償配布する予定となっています。