熊本県産業教育振興会と包括的連携に関する協定を締結しました

東海大学九州キャンパスではこのほど、熊本県産業教育振興会と包括的連携に関する協定を締結し、3月22日に熊本キャンパスにて調印式を行いました。熊本県産業教育振興会は、熊本県内の産業界と専門学科を持つ高校が連携し、産業教育の振興と県産業の発展に寄与することを目的に活動しています。農業、工業、商業、水産、家庭、看護、福祉といった専門分野の教育機関が加盟しており、地域の産業界で活躍する人材の育成を促進しています。今回の協定は、本学九州キャンパスと熊本県産業教育振興会が交流・連携を深めることにより、地域社会における課題の解決や地域で活躍する人材の育成に向けた相互の教育・研究活動の進展に資することを目的としています。

調印式では、熊本県産業教育振興会の足立國功会長と德永憲治理事長、本学の荒木朋洋九州キャンパス長が協定書に署名・調印しました。足立会長は、「これからの時代は文系、理系と隔てるのではなく、クリエイティブな能力を身につけた人材が求められています。これまで大学で蓄積されてきたさまざまなデータを活用し、ニューノーマルな時代の人材育成に力を貸していただきたい」と語りました。德永理事長は、「各高校における専門的な授業をさらに進化させるべく、先生方にアドバイスをいただきたいと考えています。また、コロナ禍により地域と連携した活動の制限も続いているため、こうした状況下での新たな活動の創出や大学の講義への参加など、多様な形で連携できれば」と期待を寄せました。

荒木九州キャンパス長は、「熊本県産業教育振興会に加入する高校の研究発表会に参加した際に、生徒一人ひとりが地域に根差した研究に取り組んでいる様子を拝見しました。本キャンパスでは来年度から新たに文理融合学部を開設して既存の農学部との2学部体制となり、各学科や専門コースにおいて商業や工業、農業、福祉など多様な専門分野に通じる教育を展開する計画です。協定締結を機に、教育・研究活動での交流を深め、将来の産業界を担う若者の育成に貢献したい」と展望を語りました。また、文理融合学部長に就任予定の前田芳男教授が各学科の教育の特色を説明し、「地域の方と実際の課題解決に取り組むことが、『文理融合』を学ぶ一番の方法だと思っています。生徒たちには本キャンパスの多彩な研究に触れ、社会に出る疑似体験をしてもらいたい」と話しました。

今後は、本キャンパス教員の熊本県産業教育振興会加入校での出張講義や、生徒の本キャンパス開講授業への参加などを予定しています。