地域創造学科の学生グループが札幌ドームの新たな活用方法を提案するコンペで審査員特別賞を受賞しました

国際文化学部地域創造学科の植田俊講師のゼミナールでは、12月23日に札幌市内で開催されたコンペ「地元の大学生が考える〜札幌ドームの今後の活用方法について〜」(主催:北海道教育大学札幌校・石澤伸弘ゼミ=体育社会学)に参加。3年次生の2グループが札幌ドームの新たな活用方法を提案し、清水秀一郎さんと永田森太郎さんのチームが審査員特別賞に選ばれました。このイベントは、道教大札幌校の石澤教授のゼミが、プロ野球・北海道日本ハムファイターズが本拠地を北広島市に移転して経営が厳しくなっている札幌ドームの新たな活用策を探ろうと企画したものです。本学札幌キャンパスをはじめ、道教大岩見沢校、北翔大学、小樽商科大学でスポーツビジネスなどを学ぶ学生約40名が参加。札幌市や札幌ドームもデータ提供などに協力しました。

(左から)永田さん、清水さん、植田講師

23日のイベントでは参加者がそれぞれのアイデアを10分間でプレゼンテーション。清水さんと永田さんは、「札幌ドームの『日本の陸上競技のメッカ』化案」と題し、これまでの使用方法から一新してドーム内に屋内陸上トラックを整備することで、陸上競技の世界大会開催地やアマチュアの合宿地として活用するアイデアを提案しました。他大学の学生らがキャンピングカーで宿泊できる施設の設置や巨大スクリーンでスポーツやコンサートの魅力向上を図るアイデア、プロ野球のセ・リーグ球団誘致といった提案を出す中、関朋昭氏(鹿屋体育大学教授)と佐藤元彦氏(北海道新聞社編集局運動部長)、山田政樹氏(札幌大谷大学講師)による審査を経て、惜しくも最優秀賞は逃しましたが、アイデアの斬新さ・実現可能性が評価され、審査員特別賞を受賞しました。

札幌キャンパスの陸上競技部に所属する永田さんと、陸上競技経験者の清水さんは、「冬の北海道では屋外スポーツの練習場所確保が問題となるので、すぐにこのアイデアを思いつきました。コンコースにタータンのランニングトラックを設け、フィールド内にはホバリング式グラウンドシステムで海外の屋内陸上競技場などに見られるバンク付きの200m陸上競技用トラックを置くことで、冬場に雪で走ることのできないランナー、練習場所の確保に悩む学生はもちろん、タータンの走路を使ったことのない子どもたちにも陸上に触れてもらえると考えました。また、世界的には室内陸上競技は大変人気がありますが、日本にはまだ常設の室内トラックが存在しないので、もしドームに公認トラックが設置できれば陸上競技界のさらなる盛り上がりにつながると思います」と話します。二人は、「もう少し詳しい収益データなどを示せていれば最優秀賞に届いたのではと反省点もありますが、北海道民として今後の札幌ドームの活用は関心が高く、このような機会に参加できてよい経験を積めたと思います。市やドーム運営会社の方たちからは“学生の意見を生かしたい”という言葉もいただいたので、今後の展開を見守っていきたいと考えています」と話していました。

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