【出展案内】大学見本市2024~イノベーション・ジャパン

東海大学は、2024年8月22日(木)から8月23日(金)に「大学見本市2024~イノベーション・ジャパン」(主催:国立研究開発法人科学技術振興機構)に出展します。

この展示会は、全国の大学や公的研究機関等から創出された研究成果の社会還元、技術移転を促進すること及び実用化に向けた産学連携等のマッチング支援を実施することを目的とした国内最大の産学連携イベントです。本学からは、5件の研究シーズを出展いたします。

「健康・医療」分野に岩岡 道夫 教授(先進生命科学研究所 医薬総合研究部門<理学部化学科>)、今井 仁 講師(医学部医学科)、「食料・農林水産」分野に清水 宗茂 准教授(海洋学部水産学科)、「情報通信」分野に竹村 憲太郎 教授(情報理工学部コンピュータ応用工学科)、冨田 恒之 教授(理学部化学科)が、それぞれ実際の装置や試料の展示、ポスター、動画で研究をご紹介いたします。また、清水 宗茂 准教授(8月22日(木)プレゼン会場A)、竹村 憲太郎 教授(8月22日(木):プレゼン会場B)、岩岡 道夫 教授(8月23日(金):プレゼン会場B)は展示のほかに会場にてプレゼンテーションプログラムに参加いたします。

開催概要は以下の通りです。

【開催概要】

期間:2024年8月22日(木)~8月23日(金)

名称:大学見本市2024~イノベーション・ジャパン
会場:東京ビックサイト(〒135-0063 東京都江東区有明3丁目11−1)

URL: https://innovationjapan.jst.go.jp/

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主催:国立研究開発法人科学技術振興機構(JST)

共催:内閣府、文部科学省

【出展概要】

<健康・医療>

先進生命科学研究所 医薬総合研究部門(理学部化学科)

岩岡 道夫  教授

【展示テーマ】硫黄・セレン・テルルを含有する機能生体分子の合成技術

 ①妊娠ホルモンのリラキシン(子宮内膜症に対する抑制効果あり)、②セレノグルタチオン(細胞内酸化ストレスなどに対する抑制効果あり)、③樹脂担持型テルリド触媒(生体分子のジスルフィド架橋の促進に効果あり)の化学合成法を確立しました。従来の合成法に比べて格段に収率を高め、高純度の化合物を供給できます。

【プレゼンテーションプログラム】8月23日(金):プレゼン会場B 16:00~

<健康・医療>

医学部医学科

今井 仁  講師

【展示テーマ】特殊な大腸菌を狙ったクローン病の新規治療法の開発

 接着性侵入性大腸菌(AIEC)は腸管上皮細胞に接着侵入し腸管線維化を誘導する病原性共生菌です。私たちはAIECの長期保菌マウスから抗AIEC-IgA抗体の誘導に成功しました。この抗体はAIECと非病原性大腸菌を明確に識別し、in vitroにてAIECの上皮粘膜への接着侵入を阻害する能力があります。現状のAIECに対する治療候補技術は小化合物や抗生剤等がありますが、欧米でのPhase2で止まっています。それは保菌者の診断が不可欠だと考えられ、本研究成果のAIEC識別能の優位性が期待できます。

<食料・農林水産>

海洋学部水産学科

清水 宗茂 准教授

【展示テーマ】マイクロプラスチックを体外排泄する食餌材料

マイクロプラスチック(MP)による海洋汚染や海洋生物への影響は広く知られてきたものの、解決に向けた対策(代替素材やプラゴミの低減など)は十分とは言えません。また、MPは生物の体内でも検出されていますが、MPの体外排泄作用を有する物質に着目した研究はなく、新規性があります。さらに、ラットを用いて1日ごとのMP排泄作用を評価する試験系を確立していること、候補素材は安全性が確認されている既存素材を活用できることなどから、実現可能性が高く、優位性もあります。

【プレゼンテーションプログラム】8月22日(木):プレゼン会場A 14:56~

<情報通信>

情報理工学部コンピュータ応用工学科

竹村 憲太郎  教授

【展示テーマ】イベントカメラによる明・暗瞳孔法を用いた高速瞳孔追跡

輝度変化を画素毎に非同期で出力するイベントカメラで瞳孔を追跡する場合、一般的な画像の併用や画像化したイベント情報に深層学習を適用する方法が従来は採用されてきました。しかし、イベント発生が眼球運動に依存しているため微細な眼球運動の計測が難しいことや、イベントの画像化で処理速度が低下することが問題でした。そこで本技術では、能動的な光源の制御によって生じる明・暗瞳孔のイベントを観測し、瞳孔検出を行います。イベントの画像化が不要であることから高速(2000Hz以上)で微細な眼球運動が計測可能です。

【プレゼンテーションプログラム】8月22日(木):プレゼン会場B 14:56~

<情報通信>

理学部化学科

冨田 恒之  教授

【展示テーマ】赤外励起蛍光体の開発と新規なイメージングデバイス応用

アップコンバージョン蛍光体は赤外線で励起し赤・緑・青の可視光を発光できる材料です。酸化物など安定な材料であり、壁、ガラス、衣服、紙などに混ぜ込んで赤外レーザーを照射することでそれらをディスプレイにすることができます。励起光が完全に不可視であることからスモークの存在下でも対象のみを発光させることができます。アップコンバージョン蛍光体を分散させた液体や透明樹脂中で励起光を集光すると、集光位置だけが発光する点発光が可能で、集光位置を動かすことで立体画像を描画するボリュームディスプレイが作製できます。

【東海大学の研究に関するお問い合わせ】

 東海大学学長室(研究推進担当)

 Mail: sangi01@tokai.ac.jp