かわさき市民アカデミーの講座で講演を行いました

東海大学情報技術センター(TRIC)では、川崎市民を対象にさまざまな講座を開講している認定NPO法人かわさき市民アカデミーに協力。12月13日に代々木キャンパスにある本センターで長幸平所長(情報理工学部情報科学科教授)が講義を担当しました。同アカデミーは川崎市と周辺地域の市民らを対象に高い専門性を備えた継続的な学習の場をつくり、健康で生きがいのある、また創造性と個性豊かな地域社会をつくり、その発展に寄与することを目的に活動されています。今回は同アカデミーから「ぜひ、宇宙から地球環境の変動がどう捉えられるかわかりやすく紹介してほしい」との依頼を受け、長所長による講座と同センターの見学会を実施。講座の受講者約50名が参加しました。

「衛星画像で見た地球環境の変動と災害―砂漠化、温暖化、オゾンホールなど環境変動の実態に迫る―」と題した講座で長所長は、初めに同センターの概要や取り組んでいる研究、湘南キャンパスに設置した衛星受信アンテナなどの施設について紹介。続いて対象物から反射、放射される電磁波を計測することで対象物の特性を推定するリモートセンシングの技術について解説するとともに、気象衛星「ひまわり」を例に地球観測衛星を用いたリモートセンシング技術の活用の現状を紹介しました。さらに南極の氷山監視や北極海の海氷面積観測、オゾンホールの監視といった環境問題について豊富なデータを示しながら解説。最後に「地球上ではさまざまな環境変動が発生していますが、これらの多くは人間の活動に起因しています。地球観測衛星を用いたリモートセンシング技術は広域な地球環境の変動把握に不可欠であり、私たちは『宇宙の眼』を活用してしっかりと監視し、必要があれば提言を行っていきます」とまとめました。

その後、参加者は同センターで取り組んでいるグローカル・モニタリングプロジェクトの災害ツイートシステム「DITS」のデモンストレーションや8K映像、防犯ビデオ解析も見学。参加者からは、「ものすごくためになった」「衛星を使った地球観測の重要性がよくわかった」「DITSを使ってみます」「8K映像の素晴らしさに驚いた」といった声が聞かれました。

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