サウジアラビアとトルクメニスタンの学生を対象とした短期研修プログラムをオンラインで実施しました

東海大学では2月15日から22日と3月14日に、サウジアラビア・エファット大学とトルクメニスタンの国際人文開発大学の学生を対象とした短期研修プログラムをオンラインで開催しました。本プログラムは、日本で展開されている防災・減災に関する研究に触れるとともに、日本文化を体験する機会として、国立研究開発法人科学技術振興機構の「さくらサイエンスプログラム」の採択を受けて実施したものです。

2月15日から22日にかけては、エファット大学の学生を対象としたプログラムを実施。21日は、語学教育センターの山本佳男所長(工学部教授)が、「東日本大震災~その時何が起こったのか 残された傷跡~」と題して講演しました。2011年3月11日に発生した東日本大震災とその被害規模などを振り返り、東京電力福島第一原子力発電所における事故について解説。復興活動で活躍したロボットの存在やその役割の重要性について説明した後、遠隔操作によるショベルカーのがれき撤去作業や、人間が立ち入ることができない場所での作業などの事例を紹介しました。また、別な講義では人型ロボットと人間の円滑なコミュニケーションや、象の鼻のように柔軟に曲がる連続体ロボット等、ロボットに関する最新の研究成果についても解説しました。続いて、情報理工学部情報科学科の内田理教授が、「ソーシャルメディアを利用した防災と被害軽減」をテーマに講演しました。即時性が高く、広範囲に情報発信できるソーシャルメディアが災害時に重要な役割を果たすと説明し、SNSを通じた情報の拡散によって被害を最小限に収められた事例を紹介。内田研究室が開発したTwitterを利用した災害情報共有アプリケーション「DITS(Disaster Information Tweeting System)」と、その投稿を地図上に表示するアプリケーション「DIMS(Disaster Information Mapping System)」についても解説し、災害時の活用方法などを説明しました。

3月14日には、トルクメニスタン・国際人文開発大学の学生を対象にプログラムを実施しました。山本所長があいさつし、「本来は日本に訪問してもらい対面で交流を予定しておりましたが、新型コロナウイルス感染拡大の影響を受けてオンライン形式の開催になりました。日本に訪れてもらうことはできませんが、このプロジェクトが皆さんにとって有意義な時間になることを期待しています」と話し、本学の歴史や学部・学科、取り組みなどについて紹介しました。その後、エファット大学と同様に山本所長と内田教授が講演。また、渡邊美和子氏(城西国際大学非常勤講師)が日本語や日本の文化を伝える講義を担当し、文法の比較や互いの国花などについて説明しました。