札幌キャンパスでは3月21日に第一体育館で、2021年度秋学期学位授与式を挙行しました。今年度は大学院生物学研究科生物学専攻1名、国際文化学部226名、生物学部119名に学位記を授与。会場では手指の消毒や検温、座席間隔の確保など、新型コロナウイルス感染症対策を講じ、ライブ配信も実施しました。
式では札幌キャンパス吹奏楽部による建学の歌の演奏に続いて、山田清志学長が大学院と各学部の総代に学位記を手渡し、学業や課外活動などで顕著な成績を収めた学生に総長賞などの各賞を授与しました。続いて山田学長が英語で式辞を述べ、新型コロナの影響でオンライン授業になるなどニューノーマルな日常を経験した学生たちをたたえるとともに、「SDGsに掲げられている地球的課題、新型コロナを含む世界の医療問題に加え、今、世界が激しく抗議をしているウクライナ情勢は、グローバルな視野による解決を必要とする重大な課題です。我々がこれらの問題を解決するためには、国境をこえ、世界中の人々と手を取り合って立ち向かう必要があります。皆さんにはぜひ東海大学で培った知識や技術を活用し、地球市民、世界連帯の一員としてこれからの人生を歩んでいただきたい」と語りかけました。最後に、ジョン・レノンの『イマジン』の一節を紹介し、「この曲を通して平和の大切さを感じてください。まさに『Think Ahead, Act for Humanity』です。皆さんの希望に満ちた世界への門出を心からお祝いします」と話しました。
最後に閉式の辞を述べた網野真一札幌キャンパス長は、新聞の読者の声欄に掲載された大学4年生の、「コロナ禍でサークル活動もアルバイトも留学もあきらめたけれど、春からまた頑張りたい」という言葉を紹介し、「コロナ禍だからこそ経験できたこと、身に着いたことに目を向ける考え方もありますが、やはり喪失感が大きいと思います。皆さんは入学して半年後に北海道胆振東部地震で停電や断水といった不自由な生活を体験しました。今、外に目を向ければ戦争が勃発して多くの人が犠牲になっています。人生には個人の力がおよばない、予想外なことが起こり得ます。そんなとき、一時的に打ちのめされることがあっても、最後は自分を信じ、前を向いて進むしかありません。賢く、力強く、しなやかに進んでください」とエールを送りました。
式典終了後には各学科に分かれて教員から学位記などを授与。佐藤眞士さん(大学院生物学研究科生物学専攻)は、「ゼミの先生に厳しくも優しい指導を受けながら研究をやり遂げたことは、今後の糧になると思います。人との出会いに支えられた6年間でした」と語り、田端瑞穂さん(生物学部生物学科)は、「専門も、それ以外のことも積極的にチャレンジする大切さを学びました。卒業後もたくさんのことに挑戦したい」と笑顔を見せていました。