北欧学科が文化社会学部「知のコスモス」講演会「Icelandic Online (IO) アイスランディック・オンライン」を開催しました

文化社会学部北欧学科では11月23日に、湘南キャンパス14号館で文化社会学部「知のコスモス」講演会「Icelandic Online (IO) – アイスランディック・オンライン」(インターネットによるアイスランド語)を開催しました。

講演会では、アイスランドの文学・言語・文化の研究、保護育成、紹介に努めるシグルズル・ノルダル研究所所長を長年にわって務め、現在はアルニ・マグヌソン言語文化研究所研究員教授として世界的に活躍されているウルヴァル・ブラーガソン博士、ならびに2000年からインターネットによるアイスランド語学習教材の開発に携わり、第2言語教育・教育学の分野で活躍されているアイスランド大学所属のビルナ・アルンビヨルンスドッティル博士の2名をお招きし、アルンビヨルンスドッティル博士には「IOによるアイスランド語教育」、ブラーガソン博士には「IOによる異文化交流」と題して講演していただきました。

最初にアルンビヨルンスドッティル博士が、世界最初の女性大統領として4期16年を務め、02年には本学湘南キャンパスで講演されたヴィグディス・フィンボガドッティル氏の名を冠したヴィグディス・フィンボガドッティル外国語研究所からも「アイスランディック・オンライン」構築に関して助成を得ている旨を紹介。このシステムによりインターネットでアイスランド語を学ぶ人の数が20万人に及ぶこと、コース内容、中途脱落者を出さないための工夫、追跡調査など多面的に紹介しました。続いて、ブラーガソン博士が00年に首都レイキャビクが「欧州文化都市」の一つに数えられるまでになり、1993年には「欧州経済領域(EEA)」の一員となったことを紹介するとともに、「文化の基盤は言語であり、アイスランド語こそがアイスランド文化の基盤となっている」と語りました。また「アイスランドの総人口は現在では35万人程になっているが、アイスランドは移民を積極的に受け入れているため35万人全員の母語がアイスランド語という訳ではなく、アイスランドで使用される言語数は100に及ぶと言われている」と語り、「このような人々との異文化交流にも『アイスランディック・オンライン』は寄与できる」と熱弁を振るいました。

講演会には本学の教員、学生にとどまらず、近隣在住の市民ら約60名が来場。講演会終了後には、講演者の2名に個人的に話しをしたいという希望もありアイスランドに対する関心の高さがうかがえました。

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