学科教員リレーエッセイ④ 岡田章子 准教授「コロナ禍で雑誌を作るということ」

「遠隔授業?」、「対面なしで、雑誌製作?」、そんなこと、できるんだろうか?2020年春、突然、降ってわいたコロナ禍。毎年、授業成果として「本の紹介冊子」を製作してきた「雑誌編集技術」という授業を担当してきましたが、もはやパソコンに関しては学生のほうが、私をしのぐスーパー・ユーザーであることも多い。

こんな状況だから、出来なくて当然、出来たら賞賛もの。そんな風に頭を切り替えて製作したのが、完全オンライン版、本の紹介冊子。

DTP(Desk Top Publishing)という言葉こそ、すでに当たり前のように聞こえるけれど、話し合いは?コンテの確認は?

授業はZoom、打ち合わせはラインでやり遂げた雑誌製作。実は、コロナ以前にこの授業を受けた学生からは、「どうしてこんなことが出来たの?」、「すごーい!」と感嘆の声が上がりました。

ラインは、大概の学生が使っているし、通話はもちろん、文字の書き込みがアイデアの記録に便利、と対面授業でも使っていたグループがあったのがヒントになりました。

オンラインで作ったものを紙で再現する。実は、印刷も必ずしも思った通りにはいかなかったりするのですが、それでも紙として「物質化する」という点には、単なるデータにはない「価値」が宿っている気がするのですが、皆さんはどうお考えになりますか?