2年次生「基礎ゼミナール2」(2022年度)ゼミ合同研究発表会

「基礎ゼミナール2」では、今年もまた少人数で散らばって取り組んだゼミ・ワークショップの成果を一斉に披露するゼミ合同研究発表会が7月6日から3週にわたって催されました。

今回発表されたワークショップのテーマを見ると、「記憶と服飾に関する色の心理効果」「大学生の友人関係に関する対人意識」「大学生の友人関係構築と情報収集におけるSNSの使い分け」「大学生における『メンタルヘルス・スラング』」「対人魅力~男性の外見的魅力~」「思いやりのある嘘」「Z世代の時間と意識」「変化とは何か~急流の時代から読み取る~」「移民の受け入れへの態度の比較と今後の社会の展望について」など、個人の心理から社会問題まで多彩な問題関心や領域にわたっています。

 待ちに待った面接授業。ようやくお互いに顔を突き合わせながら、もちろん感染対策もしっかり行って、自分たちにとって気になる研究テーマに取り組んでくれました。日常生活に生じる出来事や現象、習慣化された人々の意識や態度、そして様々な行動を科学的な観点で分析するのが、心理学であり、社会学です。基礎ゼミナール2の授業では、2年次生たちは、チームの研究テーマに関連する先行研究の下調べを踏まえて、調査や実験のモデルをデザインし、メンバー同士の連携のもとでアンケートやインタビュー、実験などに挑み、自分たちの「問い」に対する答えを実証的に確認していく作業に取り組んでいきます。もちろん自分たちが立てた問いや仮説がうまく証明できないことも多々あります。しかしそんな時に重要なことは、問いを証明するうえで真の根拠がどこにあるかを問い直していくこと。人は、失敗から多くのことを学ぶことができるのです。

 2年次生の秋学期は、それぞれが勉強したい分野に向けての準備に取り組む時期に入ります。そして基礎ゼミナール2で知り合えたメンバーとのつながりをさらに充実させる機会でもあります。世間的には、「研究」とは独りで黙々と取り組む行いというイメージが強いようですが、実はやればやるだけ、いろんな人たちと様々な形で有機的につながっていくものなのです。