光・画像工学科4年次生の若月さんが応用物理学会で講演奨励賞を受賞しました

工学部 光・画像工学科4年次生の若月花梨さん(指導教員=光・画像工学科 藤川知栄美教授)が、9月8日から11日までオンラインで開催された「第81回応用物理学会秋季学術講演会」で講演奨励賞を受賞しました。この賞は、同講演で論文発表を行った若手研究者のうち、応用物理学の発展に貢献しうる優秀な発表を行った者に対して贈られるものです。

若月さんは、「螺旋状回転スクリーンを用いた体積型立体表示 ―視認可能領域の確認―」のテーマで発表しました。「回転スクリーンを用いた体積型立体表示」は、人間の目が持つ残像特性を利用して臨場感の高い立体像を見せる技術で、藤川教授が本学工学部教授として昨年度まで在籍した面谷信非常勤講師(現:東京電機大学特任教授)とともに長年研究してきたものです。若月さんは、コンピュータシミュレーションを行ってこの技術の表示特性を詳細に検証するとともに、これまでの研究で課題となっていた投影画像の一部が欠ける現象の実態と原因を分析しました。

受賞を受けて、「新型コロナウイルス感染症が拡大し、大学での実験ができない期間に挙げた成果が評価され、とても驚くとともに光栄な気持ちでいっぱいです。大学内に自由に入れる環境にあればシミュレーションを使って技術の可能性を検証しなおすという研究をしなかったでしょうし、オンライン授業だからこそ移動時間などにもとらわれず、データをじっくり解析する時間も取れたのだと思っています。立体表示の研究は、高校生のころから携わりたいと思っていた分野だったので、研究の日々はとても充実していますし、勉強すればするほど深まる面白さを実感しています。SFの世界を現実にし、見た人に驚きや楽しみをもたらすこの技術が、いつの日かテーマパークなどで利用され人を笑顔にできるようになるように、大学院に進学してできる限り研究を深めたい」と話しています。