光・画像工学科の学生チームが「サイエンスインカレ」のファイナリストに選ばれました

工学部光・画像工学科の細谷理紗さん(4年次生)と黒岩俊也さん(3年次生)のチームが、1月25日に行われた「サイエンスインカレ」(主催:文部科学省、後援:独立行政法人科学技術振興機構)でファイナリストに選ばれました。この催しは、全国の自然科学分野を学ぶ学生が自主研究の成果を競い合い、課題設定能力やプレゼンテーション能力を備えた創造性豊かな人材を育成することを目的に2011年度から開かれているものです。今年度は、新型コロナウイルス感染症の拡大を受けてオンラインで開催。光・画像工学科からは2チームが応募し、書類と動画によるプレゼンテーションの結果、細谷さんと黒岩さんのチームが物理・化学系分野のファイナリストに選ばれました。

細谷さんらは、「銀鏡膜の緑膿菌に対する抗菌性試験とネイルアートへの応用」のテーマで出場しました。この研究は、ジェルネイルを楽しむ女性が発症しやすい爪の緑膿菌感染を、抗菌作用のある銀を使って防ぎつつ、膜をさまざまな色に変化させることでオシャレさも保つことを目指すものです。プラスチックの上に銀鏡膜という薄膜を生成したサンプルを作成し、硫化カリウムで黄色や青に変色させたものも作ってそれぞれの抗菌性能を分析しました。その結果、24時間単位で計測すると抗菌作用に差はないものの、生成後短時間のスパンで見ると変色させたサンプルの方が、抗菌作用が落ちていることなどを明らかにしました。

細谷さんは、「昨年度も学科の先輩が出場しており、面白そうと思ったのがきっかけで参加しました。この研究は、学科の先輩たちが受け継いできたものをベースに新しい手法で挑んだもので、先輩たちには資料作成までのすべての段階で本当にお世話になりました。また、研究者として心がけるべき、言葉の適切な使い方や資料の作り方なども身についたと感じています」と語っています。また黒岩さんは、「研究の基本的な進め方も身に付きましたし、審査会で発表するための資料の作り方や言葉遣いの大切さも知ることができたと感じています。何より、さまざまな分野の知識を組み合わせながら現象について考察し、先生や先輩方と議論して進める研究の面白さを実感できたのが大きな収穫でした。審査会の際には全国から集まった大学生の発表を通して、日本国内で行われている多彩な最新研究に触れ、知見を広められたのもよかったと感じています」と話しています。