国際学部の学生らがレソト大使館を訪問しました

国際学部の学生らが11月7日に、東京都港区・赤坂にある駐日レソト王国大使館を訪問しました。本学部では、興味・関心のある分野や言語の学びをより深めようと多様なプログラムを展開しています。3、4年次生が学ぶ品川キャンパスがある港区には多くの駐日大使館があることから、地域連携の一環として大使館訪問も実施しています。当日は荒木圭子学部長のゼミナールで学ぶ学生11名が参加しました。

レソト王国は国土の周囲を南アフリカに囲まれた内陸にある立憲君主国で、1966年にイギリスから独立しました。訪問では、学生たちは通商・投資促進担当官の藤江武洋氏に出迎えられて入館。懇談室で荒木学部長が本学部の概要について説明した後、学生たちが一人ずつ自己紹介し、ソーリ・ママスーファ参事官からレソトについてレクチャーを受けました。

参事官は、日本に3年間滞在しており、日本では英語を話す人が少なく、日本人が大勢で集まっても静かなことなどに驚いたエピソードを披露。続いて、「レソトがアフリカのどこにあるかご存じですか?」と学生たちに質問し、学生が「南アフリカに囲まれています」と答えると、レソトの地政学的な位置づけや歴史、国家体制や政治システム、唯一の隣国である南アフリカ共和国との関係などについて解説し、「今年は、大阪・関西万博や第9回アフリカ開発会議(TICAD 9)があり、日本でもアフリカへの注目が集まりました。私たちの国も日本とこれまで以上に交流を図りました」と話しました。さらに、南アフリカの工業化や急速な発展に伴い、多くの人々がよりよい生活を求めてレソトから南アフリカに移り住んでいる経緯や、労働環境の変化、女性の活躍といった現在の状況を説明し、「歴史は偉大な教師であり、さまざまなことを教えてくれます」と締めくくりました。

学生からは、「大使館を訪ね、参事官のように現地の人から生の声を聞けるのはとても貴重な機会だと思います」「日本は島国なので地続きの国境に実感がわきにくい。レソトの位置について参事官が『南アフリカの中にあるという説明には違和感がある』と言っていたのを聞き、実際にさまざまな国の人との交流を通して地政学的な事情を知る必要があると実感しました」といった感想が聞かれました。