デンマーク研修の報告会を行いました

健康学部健康マネジメント学科では9月22日に湘南キャンパスで、デンマーク研修の報告会を行いました。本研修は2年次生以上の選択科目である「フィールドワークC」の授業の一環として実施しているもので、今年度は8月26日から9月3日まで現地を訪問。東海大学ヨーロッパ学術センターを拠点に多彩なプログラムを実施しました。

1年次生の必修科目「入門ゼミナールB」の教室で実施した報告会では、研修に参加した9名の学生が順番にマイクを持ち、用意した資料をもとに発表しました。多様性を受け入れる交流の場である「ホームワークカフェ」や地元住民だけでなく観光客も訪れる「コミュニティキッチン」では、現地住民と交流した様子を紹介。17歳以上が入学可能な全寮制の国民高等学校「望星フォルケホイスコーレ」について発表した学生は、「互いの文化や価値観の違いを認め、尊重する姿勢や言語の壁を乗り越えたコミュニケーションなど、生きる力を学ぶ場だと感じました。日本以上にコミュニケーションが重視されていました」と話しました。

初日には、コペンハーゲンにある視覚障がい者による団体に訪問したことを受けて、視覚障がいのある参加学生からは「デンマークでの視覚障がいのある人の暮らし」について発表し、「一般の学校に通い、年に2~3週間、生活のスキルを身に着けるために1校しかない盲学校に行きます。ノーマライゼーションという考え方が根強く、インクルーシブ教育が進んでいると感じました」とまとめました。また、高齢者の入居施設について発表した学生は、尊厳を持って充実した生活を送れるようにサポートされている様子を紹介。さらにコペンハーゲン大学で公衆衛生についての講義を踏まえて、デンマークの医療制度と公衆衛生問題についても触れ、家庭医が最初の窓口になり、そこから専門医や病院を紹介するといった日本との違いについても解説しました。学生たちは、「デンマークでは一人ひとりの自主性や個性、価値観が尊重されており、人々は交流や繋がり、助け合いを大切にして、自分らしい人生を歩んでいくという考え方を持っていました。研修に参加して英語力が向上しただけでなく、交流を通じて健康意識やコミュニティ、教育、福祉のあり方について考えることができました」と話していました。

科目責任者を務めた市川享子准教授からはデンマークと本学が築き上げてきた歴史によって支えられているデンマーク研修プログラムであることが伝えられ、また今年3月まで東海大学ヨーロッパ学術センター(TUEC)の所長を務められた堀真奈美教授からはウインターセッションのプログラムについても情報提供がありました。