佐俣選手が全日本スカイランニング選手権大会のスカイレースで初優勝を飾りました

©大会オフィシャルフォト

健康学部健康マネジメント学科4年次生の佐俣明香莉選手が、10月27日に滋賀県大津市で開催された2024全日本スカイランニング選手権大会のスカイレース(22km、高低差2200m)で初優勝を飾りました。「快速登山」と呼ばれるスカイランニングは、多くの場合で急峻かつテクニカルな斜面や標高2000m以上の高山がコースに設定され、どれだけ短い時間で駆けられるかを争います。その中の一つであるスカイレースは、累積標高差1200m以上の20~45kmのコースで行われます。

2022年度の同大会で4位となり、日本代表として23年度のアジア選手権で7位に入るなど活躍してきた佐俣選手は、昨年12月に靭帯を2本断裂する大けがを負い、今大会が11カ月ぶりの復帰レースとなりました。「けがを再発させないように練習から慎重に取り組み、自分のペースで“何があっても最後まで粘る”という意志を持ってレースに臨みました。実際に走ってみるとレースや山にいること自体がとても楽しく、結果的に優勝できたという感覚です。全日本選手権での優勝は競技を始めたころから目指していたので、良い復帰レースができうれしい」と振り返りました。リハビリ期間中は母の支えが大きかったといい、「けがをして松葉杖になっても落ち込んでいる暇はないと考え、今後の目標と競技力の現状、今後やるべきことをまとめた資料を作成し、いつも一番応援してくれている母にプレゼンテーションしました。母は返事として私の『応援プロジェクト』という資料を作って応えてくれました。リハビリ期間は耐えることも多かったのですが、けがを治すことと、けがする前より丈夫な体と心に鍛えることのバランスを意識し、競技を続けていくうえでも重要な期間になりました」と語ります。

「大会で久しぶりにお会いした方々が“おかえりなさい”と迎えてくださり、いつもお世話になっている方々が復帰を喜んでくれる姿や声援を受けて、また一つ私の原動力が増えました。スカイランニングは空へ向かって駆け登る私の大好きな山岳競技です。日本はU23・A代表共に世界選手権の国別ランキングでメダルを獲得する実力がありますが、国内での認知度はまだ低いように感じます。競技の普及にも励みながら、憧れの選手の背中を追って強くなりたい。来年は国内外のレースに出場して活動の幅を広げていきます」と目標を話しています。

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