「栄養学入門」で本学の卒業生による講義を実施しました

健康学部の開講科目「栄養学入門」の授業で7月9日に、本学体育学部の卒業生による講義を行いました。本授業は、さまざまな栄養素の基本的な役割を知り、病気の予防や運動で必要な栄養の摂り方、健康の維持・増進のための栄養について学ぶことを目的としています。今回は、「食」と「栄養」を通じてアスリートのサポートなどを行うOffice LAC-Uの阿部 菜奈子さんを講師に招き、栄養・食事指導についてご講義いただきました。

阿部さんは体育学部在学中、陸上競技部の学生トレーナーとしてコンディショニング管理を担当。卒業後も同部短距離ブロックや全日本男子バレーボールチーム、大学生からジュニアまでさまざまな選手の栄養指導を行っています。それらの実績を踏まえて、学生たちが学んでいる栄養学が、スポーツの現場でどのように役立つかを解説しました。まず、トレーニングの質を高める栄養摂取の方法を説明。トーナメントやリーグ戦など試合数を重ねるスポーツの大会において、疲労回復の徹底と水分補給が重要であることを力説し、エネルギーを体に取り込みやすい栄養素の組み合わせ、試合中の水分補給のタイミングなどを解説しました。

また、アスリートに必要なエネルギー量を算出する計算式やトレーニング内容に合わせた栄養摂取の方法を説明。講義の最後には学生に向けて、「私たちは選手が今どのようなトレーニングをしているのか、これからどんな体をつくりたいのかを鑑みて、食のサポートを考えます。皆さんも、普段サポートしている選手や周りの友人が悩んでいるときにアドバイスができるよう、今日の話が生かされることを期待しています」と語りかけました。参加した学生からは、「阿部さんが栄養指導しているアスリートは、普段テレビや雑誌で見る有名な方ばかりで驚きましたが、相手に合わせた栄養バランスや献立を考えるという前提はお年寄りや子どもにも共通すると思うので意識したい」といった感想が聞かれました。

「栄養学入門」の授業後には、健康学部の課外活動の一つである運動指導勉強会でも阿部さんが講師として登壇。学生たちは、「食の好き嫌い」をどのような方法でサポートしていくことができるかを検討し、グループごとにまとめた内容を発表しました。阿部さんは実例を挙げながら、”苦手をつくらない”重要性についても解説し、「否定だけで終えるのではなく、少しでも個々にあった代替案を一緒に考えながらサポートしていくことが大切。栄養面以外にもいい影響を与えられるような視点を持ってほしい」と語りかけました。参加した学生たちは、勉強会後にも多くの質問を投げかけ、栄養学への関心の高さが感じられました。

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