教養学部が「日本シティズンシップ教育学会第2回大会」を共催しました

教養学部では12月11日に逗子文化プラザ市民交流センターで、「日本シティズンシップ教育学会第2回大会」を日本シティズンシップ教育学会、逗子フェアトレードタウンの会との共催で実施しました。本学会大会では、シティズンシップ(市民性)を養う教育の発展を目的に、教育機関や企業、NPO法人などが取り組む活動、研究成果を共有するもの。本学部ではこれまで、東海大学教養学部SOHUM「アースミュージアム」プロジェクト※の授業「人間学2」を通じて逗子市や逗子フェアトレードタウンの会と連携し、地域から社会の問題を考えるためのイベントや学びの機会を創出してきました。今回は、各団体と協働による学会開催を通じて活動実績を振り返るとともに、新たな展開を検討することを目的に企画。人間環境学科の岩本泰教授と「人間学2」を履修する学生をはじめ、本学部やスチューデントアチーブメントセンターの教員らが運営に携わりました。

当日は、「持続可能な社会の担い手を育むシティズンシップ教育―今考えたい『公共』とは?」をテーマに、学会会員による研究発表や公開シンポジウムを対面とオンライン配信のハイブリットで実施。逗子フェアトレードタウンの会共同代表の長坂寿久氏の基調講演や、テキスタイルエクスチェンジ アジア地域アンバサダーの稲垣貢哉氏による話題提供など、地域と繊維業界における課題と展望が語られました。また、有識者によるパネルディスカッションでは岩本教授が司会を務め、プロジェクトベースの教育活動の可能性やそれぞれの活動報告と喫緊の課題、具体的な解決策について活発に意見が交わされました。岩本教授は、「本学では2018年度から発展教養科目『シティズンシップ』を開講していますが、来年度からは高校で『公共』が必修科目となるなど、教育の現場で持続可能な社会の担い手の育成が推進されています。教養学部としては今後も地域連携による学びの機会を創出し、実践的な教育を推進していきたいと考えています」と語りました。

※「SOHUMプログラム」
教養学部の学生たちが専門能力を生かして協働しながら、それぞれが役割を担い、社会的な課題を解決する行動力を磨く教育プログラム。社会を形成している基盤や仕組み、自らの技能や知識といったハードとソフトを動かすヒューマンウェア(=社会的役割を担う力)を、一人ひとりが身につけることを目標としています。4つのプロジェクトからなり、今回のイベントを企画運営する「アースミュージアムプロジェクト」では、私たちが便利で快適な生活を送ることができるようになった一方で、明日の暮らしが保証されていない人々もいるという問題の本質に日本人のライフスタイルが深く関係しているとしたら、これからをどう生きるべきかを考えるものです。