国際学科の学生が「ロシア国際学術研究会議」で3位に入賞しました

教養学部国際学科の学生3名が、10月28日から30日までロシア・ウラジオストクにある極東連邦大学で開催された「ロシア国際学術研究会議」に参加しました。同大学の学生をはじめ、ロシアの言語や文化を学ぶ世界各国の学生が、「国際経済」や「ロシア語の変遷」など4つのテーマから1つを選んで書いた論文を発表し、意見を交換するもの。本学科からは、瀬古龍司さん(3年次生)、本田紗月さん(同)、安藤裕盛さん(同)が参加し、合同執筆した「核廃絶の重要性」についての論文を英語で発表。世界唯一の被爆国として考える核廃絶の意義を訴え、同会議に参加した学生約20組の中から3位に選出されました。

本学科の和田龍太講師のゼミに所属している3名は、1年次にも参加した瀬古さんの発案で発表用の論文を合同執筆。今夏にゼミ合宿で広島を訪れ、第二次世界大戦における原爆の使用がもたらした被害や核兵器の政治利用について研究したことから、二度と悲劇が繰り返されないよう思いを込めて「核廃絶の重要性」にテーマを定めました。「アメリカでは核は”戦争を終わらせた兵器”とされ、文献には投下までのプロセスが書いてあることが多く、投下後の被害が語り継がれる日本と意識の差があります。核保有国であるロシアの学生や教員には、被爆国である日本ならではの考えを訴えかけることができたと思います」と安藤さんは振り返ります。瀬古さんは、「私たち以外は極東連邦大学に在籍もしくは留学している学生だったので、核保有が当たり前という考えの人が多く、日本が核を持たない理由に関心を持っているようでした。日本の考えを国際舞台で伝えられたことは、とても意味のあることだと思います」と話しました。核の政治利用についても発表したことから、質疑応答では同大学の教授から日本の政治家による核保有発言について質問が飛ぶ場面も。本田さんは、「国際政治を学ぶためには、まず日本の政治についての基礎知識が必要であることを実感しました。新聞を読み込むなど、日常生活から政治に関心を持つようにしていきたい」と語りました。

指導にあたる和田講師は、「3位入賞という結果をとても誇らしく思います。自分で考えて行動する力は今後の人生で必要になってくるので、学生たちが挑戦したいと思ったことに対して、私たち教員は全力でサポートしていきます」と話しました。

ロシア学術会議1_525.jpg

ロシア学術会議2_525.jpg