人間環境学科社会環境課程の学生が「認知症サポーター養成講座」を開講しました

教養学部人間環境学科社会環境課程の堀真奈美教授のゼミに所属する学生が、12月3日に秦野市立本町公民館で「認知症サポーター養成講座」を開講しました。「”生きる”を楽しむ おじいちゃん、おばあちゃんと家族一緒に体験しよう!!」をテーマに開催された「ハッピーライフフェスタinはだの」の一環で秦野市役所から依頼を受けたもの。認知症の正しい知識と対処法を学び、認知症の方のよき理解者である「認知症サポーター」を育てることを目的としています。

少子高齢化など社会環境の変化に対応する、持続可能な社会保障制度とは何かを政策面から研究している堀教授のゼミでは、昨年度から認知症の方が住み続けられる社会環境をテーマに調査研究を進めてきました。その中で学生たちは認知症サポーター養成講座について知り、学生自らその講座を開催するために「キャラバン・メイト」の資格を取り、昨年度は「認知症サポーターキャラバン」として「全国キャラバン・メイト連絡協議会」から表彰もされています。堀教授は、「昨年度は現4年次生が主体となって、自治体や政府機関などに掛け合い、失敗や成功を繰り返しながら認知症の方とどう付き合うべきかを伝える講座を開いてきました。医学的な視点からの啓蒙活動や医療従事者等が開催する講座は多くありますが、高齢者の方にとって孫の世代でもある若い学生の目線から開催する講座は珍しいと思います。学生たちの頑張りもあり、秦野市内での認知度はずいぶん高まってきました」と話します。今年度の学生は、昨年度の学生の開催内容をバージョンアップさせ、各種講座に出向いて予防を目的とした「コグニサイズ」と呼ばれる音楽に合わせて体を動かす簡単な体操を学んで実践したり、認知症予防のレシピを手書きの資料にまとめて配ったりするなど、新しい取り組みも行っています。

今回のイベントでは、これまでに実施してきた内容をもとに1時間の講座を2回開講しました。リーダーの小林奈緒子さん(3年次生)は、「勉強や講座を重ねるたびに認知症サポーターが世間で必要とされていると実感します。もともと認知症に関心があったわけではありませんが、いまでは講座をもっと広めたい、自分でも勉強したいと考えています」と語ります。毛涯八千穂さん(同)と本間彩さん(同)は、「自分が認知症になるかもしれないといって参加してくれる人も多く、リピーターの方もいます。話を聞けてよかったという反応も多くいただくので、これからも続けていきたい」と話しました。また阿部あずささん(同)は、「先輩たちがやってきたことを引き継いで、私たちの力でよりいいものにしていきたいと考えています。今後、大学内のゼミや企業などでも講座を行う予定なので、課題を改善しながらよりよい取り組みにしたい」と語りました。

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