「情報技術論」で卒業生が講演しました

情報理工学部情報科学科では10月16日に、本学科の開講科目「情報技術論」で株式会社旺文社の駒木厚志氏が、「『大学受験パスナビ』におけるインターネット事業 受験生WEBサイト(元)編集長から見たWEB業界の最新動向」と題して講演しました。本授業は、「情報」をテーマに多彩な分野で活躍する研究者らを招き、日ごろ学科で学んでいる知識が社会でどのように活用されているのか知ってもらうことを目的としています。今回、講師を務めた駒木氏は、本学大学院工学研究科旧光工学専攻(指導教員=長幸平教授)の卒業生です。

駒木氏は、「インターネットの普及によりメディアが多様化しユーザーとのコミュニケーション方法が大きく変化しました。コンテンツを配信する方法も変わったことで、出版業界は変革期を迎えています。WEBサイトの運営にはインターネット上におけるユーザーの行動特性をモデル化することによって、ユーザー像をとらえ、多くのユーザーに成功体験を得ていただけるよう心がけています」と説明。旺文社のWEBサイト「大学受験パスナビ」を例に、サイトを利用する受験生をターゲットとしたマーケティングや流入ルートの解析といった事例を紹介しました。最後に学生に向けて、「出版社は文系のイメージがあるかもしれませんが、近年ではデータ解析やコミュニケーション設計の業務もあり、紙を刷るだけの時代ではありません。多様な人材が求められているので、興味のある人はぜひチャレンジしてもらいたい」と語りかけました。

授業を担当した長教授は、「WEBサイトの管理・運営方法や収益の上げ方といったインターネットビジネスの仕組みがわかり、我々教員としても大変参考になる講義でした。駒木さんは在学時、情報系の専門性を高めつつさまざまな分野に興味を持って知識を吸収していたので、当時の経験が今の活躍につながっていると感じます。学生たちも、専門分野だけでなく幅広い知識を身に着け、エンジニアとしての視野を広げてもらえれば」と期待を寄せました。