医学部ではこのほど、台湾の国立成功大学医学部と学術交流協定を締結。6月10日に同大医学部主任教授の阮俊能氏らが伊勢原キャンパスを訪れ、調印式を行いました。
台湾南部の都市・台南市にある国立成功大学は1931年に台南工業大学として設立された、台湾でもトップレベルの総合大学です。83年に医学部を設立して以降、付属病院や臨床医学センターを併設して医療人材を育成するととともに、高度医療の提供や最先端の医科学研究を展開。本学医学科の教員とも共同研究を行うなどの交流を進めています。今回の協定は、教育・研究・臨床におけるさらなる連携促進と相互の発展を目指すもので、学生の交換留学をはじめ、教員や研究者、病院職員の派遣、研究ワークショップの開催といったプログラムを実施する計画です。



当日は、本学部の大上研二学部長、吉川隆博副学部長(看護学科教授)、大学院医学研究科の穂積勝人研究科長らが一行を歓迎。医学教育や学生の留学・国際研修制度、研究者の育成などについて意見を交わしました。調印式では大上学部長が、「本協定により、医学教育分野における協力関係を拡充できることを大変うれしく思います。強固な連携の構築を楽しみにしています」とあいさつ。阮氏は、「素晴らしい機会をいただき感謝します。本学の名称にある“成功”は“サクセス”を意味します。相互の発展と国際医療への貢献を目指し、連携を促進したい」と述べ、協定書にサインを交わしました。


医学科の国際交流委員長を務める加藤裕幸准教授は、「台湾は距離的にも文化的にも日本に近く、留学に臨みやすいと考えています。成功大学医学部は充実した教育環境を整えており、ぜひ多くの学生にチャレンジしてほしい」と語り、伊勢原教育計画センターの濵田昌史センター長(医学科教授)は、「本学科では、卒業時までに医学生が身に付けるべき6つの能力の一つに“グローバルな視点”を掲げ、アメリカやデンマーク、タイ、韓国などの大学と学術協定を締結して派遣留学や海外研修プログラムを展開しています。今後も、医学・医療に国際的な視点で対応できる医師の育成を目指し、多様な学びの機会を設けていきます」と話しています。