大学院医学研究科医科学専攻の吉田ユリナさんが「松前信子奨励賞」を受賞しました

大学院医学研究科医科学専攻1年次生の吉田ユリナさん(指導教員=医学部医学科基礎医学系分子生命科学領域・谷口俊恭教授、渡邊孝明講師)が、2025年度松前重義記念基金「松前信子奨励賞」を受賞。1月15日に渋谷キャンパスで挙行した授与・伝達式で、松前義昭総長・理事長から賞状と記念品が授与されました。この賞は、学園の創立者・松前重義博士と共に学園の礎を築いた信子夫人の偉業を顕彰し、学園の優秀な女性を表彰するものです。吉田さんの研究「染色体外癌遺伝子増幅産物DMs排除を目指したDGCR8阻害による新規癌治療アプローチ」が評価されました。

本研究は、傷ついたDNAの修復機能を持つタンパク質「DGCR8」が、がんの増殖を促す染色体外DNA「DMs」の複製に伴うストレスなどを軽減させ、がん細胞の生存を支えることを明らかにしたものです。「DGCR8」をターゲットとした新たながんの治療戦略につながる可能性が期待されます。吉田さんは、工学部生命化学科(現・生命工学科)3年時に参加した製薬企業でのインターンシップで、治療法が確立されていないがんで苦しむ患者の存在を知ったことを機に、卒業研究のテーマに「がん」を選択。同年の秋学期から、DNA修復などが専門の谷口教授の研究室に所属し、今年度からは本専攻科に進学して研究を続けています。

吉田さんは、「受賞は大きな励みになりました。指導してくださった先生方や先輩に感謝します。日々の研究を通じて科学的なものの見方や考え方を学び、学会発表ではさまざまなバックグラウンドを持つ研究者との交流を通じて多様な視点に気づくことができました。試行錯誤を繰り返した結果、仮説が実証できたときの喜びは大きく、研究の難しさと醍醐味を実感しています。この研究を深めるとともに学会発表などで研鑽を積み、納得できる修士論文を完成させたい」と意欲を話します。

渡邊講師は、「自主的に調べたり聞いたりした内容をびっしりとノートに書き止め、失敗を恐れず、繰り返し実験に挑戦する姿を頼もしく感じています。その姿勢を持ち続けてほしい」と語り、谷口教授は、「こつこつと努力した成果が認められたことを大変うれしく思います。さらなる活躍を期待しています」と話しています。