東海大学医学部の大きな魅力の一つが、2006年1月に完成したばかりの最新設備を備えた新病棟を含む付属病院群の存在です。そもそもどのような病院なのか、そしてこの病院を含むキャンパスで学ぶ意義を紹介します。
Point 1 最先端の設備がそろう大規模な付属病院を併設
医学部キャンパスに隣接するこの付属病院は、24の診療科と入退院センター・高度救命救急センターなどを擁し、病床数804床、手術室22室、集中治療室(ICU)約70床、ドクターヘリまで備えた大規模なものです。
実際の稼動状況としても外来患者さんの対応数1日平均2,537人※1という地域医療の中核拠点であり、救急車受け入れ数も年間7,610件※2と多く、全国的にも上位の稼動数となっています。また、平均在院日数は13日※3を実現。早期回復を支援する東海大学医学部の確かな医療技術の表れであり、患者さんの医療費の負担軽減にも貢献しています。
さらに「くも膜下出血」受け入れ症例数 年間120例、「食道がん」切除手術症例数 年間81例※4という実績も、われわれの高い技術水準の証しです。 付属病院では、全体設計としてナース ステーション等のスペースを広く確保しています。これは、学生、研修医、看護師などの教育病院としての機能を充実させるための工夫です。
さらに新病棟の高度救急救命センターには、国内初の設置となった「MRXOシステム」という最新設備を備えています。これは、X線CT装置/血管造影装置/MRI装置の3台を並列に設置し、寝台を共有する事で検査と治療時間を短縮し、治療効果の向上を図るものです。
必要に応じ、その特性を活かすMRXOですが、普段は、日本最大の電磁シールドで仕切られ、それぞれの機器をセパレートで使用しており、個々の稼働率を高い水準で維持しています。
また、検査画像は全てデジタル化してファイル管理しています。これらの画像データはカンファレンスルームに設置された大型モニターで画像データを瞬時に表示できるため、臨床研修などにおける学習効率を大幅に向上させています。
教育のための機能が充実した付属病院の存在は、東海大学医学部の学習カリキュラムを支える重要な教育基盤となっています。
※2006年4月1日~2007年3月31日の実績。
※2007年1月~12月の実績。
※2006年4月~2007年3月の実績。日本最短である12日を記録した時もあります。
※2006年1月~12月の実績。
Point 2 付属病院は「良医」としての活動を実践する場
東海大学医学部では、医療の現場で起こる様々な場面に的確に対応でき、生命の尊厳を忘れない温かな人間性を備えた「良医」の育成を目指しています。付属病院は、まさにこの「良医」としての活動の実践の場です。
それは以下のような点に見ることができます。
総合内科の存在
他の大学病院には少ない総合内科があります。学生はここでの4週間の研修によって、広い視野に立つ医療を修める事ができます。
地域医療との関わり
地域医療機関と連携し、地域に密着した医療環境を提供しています。また、病院が中心となった「難病講座」や「治験講座」などの地域向け公開講座も実施しています。
コミュニケーションを重視した施設と体制
入院中はもちろん入院前後にわたって支援をするためにカウンセリング ブースや入退院センターを用いたカウンセリングを行っています。 また、その情報を「電子カルテ」として仕分け蓄積し、患者の皆さん一人ひとりの状態をしっかり把握します。
日々体験し、多くの事を学べる環境で医療の今を知り、将来を見つめる
付属病院の存在によって、学生は密度の高い経験を積む事ができ、医療教育におけるリアリティは格段に増します。先端医療機器に触れる機会が得られるのはもちろん、現場における緊張感やスピード感を身をもって体験する事は、現在の医学に求められるものを自分なりに見出す絶好の機会となります。
医療の現場とは、新たな疑問や興味の生ずる源でもあります。学生のうち、しかも初年度から現場の空気に触れる事によって、疑問の発見と解消、興味の追究といった「良医」への営みを早期に始める事ができます。
こうした現場に近い最前線キャンパスで学ぶ事で、「自分が何のために学んでいるのか」という原点を見失う事なく、また多くの患者さんに接する事で「今の自分に不足している事」を様々な点で実感させられるでしょう。
”命の重さ”を日常的に感じる医療最前線キャンパスで医師としての研鑽を積み、豊富な経験と現場から生まれる興味を育ててください。