医学部看護学科の学生と教員が伊勢原支援学校「ぼうさいまつり」の運営に協力しました

医学部看護学科の学生と教員が7月30日に、神奈川県立伊勢原支援学校で開催された「ぼうさいまつり」の運営に協力しました。この催しは、同校とPTAが児童・生徒や保護者に防災意識を高めてもらうことを目的に、伊勢原市や同市消防本部等の協力を得て昨年度から実施しているものです。今回は本学科の3、4年次生17名と教員5名が、4つのブースを出展しました。

学生たちは、自ら企画した「心臓マッサージ」「三角巾を使った外傷の応急手当」「家庭にあるものを利用した負傷者の担架搬送」の3つのブースを運営。教員は、経口補水液の作成・試飲やトランシーバーによる通信を体験するブースを設け、災害時に留意すべきポイントなどを説明しました。また、学生たちは、段ボールベッドの組み立てや身分証キーホルダーの作成といった、学校側が企画したコーナーもサポートしました。

4年次生の本多優斗さんは、「子どもたちにも分かりやすいように説明用のチラシを工夫したり、デザインから考えた自作の缶バッチをプレゼントしたりするなど、楽しみながら学んでもらえるようアイデアを練りました。障害がある子どもに対しては、一人ひとりの特性に合わせた声かけやふるまいをするよう心がけました。災害発生時には障害者の支援を第一に考えて行動すべきだと学んできましたが、それを体感できたのも収穫です。いざというときに速やかに協働できるよう、日ごろから地域でつながりをつくっておく大切さも学びました」と振り返っていました。

同校の木村英明総括教諭は、「学生たちが子どもの目線に立って、個々の思いをくみ取りながら対応をしてくれたことをうれしく思いました。看護の専門知識を生かした企画も、“楽しかった”“勉強になった”と参加者から好評でした。一人では難しくても、チームでならできることがあります。仲間と試行錯誤し、チームで物事を成し遂げるという今回の経験を、ぜひ将来に生かしてほしいと願っています」と話していました。

指導する大山太准教授は、「障害がある児童・生徒とその教育への理解を深めるとともに、多様な分野の専門家との連携事業を体験する機会になったと思います。支援学校に通う子どもやその家族は、災害時には健常者以上に大きな衝撃を受けます。学生たちには、医療従事者としてそうした人々をどのように守るかを常に考えるとともに、平時においても誰もが共に楽しく生活できる社会づくりに貢献してほしい」と期待を語っています。