医学部看護学科精神看護学領域の吉川隆博教授(医学部副学部長)らのゼミナールに所属する4年次生が11月3日に、伊勢原キャンパスでメンタルヘルスのサポート講座「BRAVE TALK(ブレイブ・トーク)」を企画運営しました。この講座は、悩んだり、つらい気持ちを抱えたりしている人への話しかけ方やサポートのし方を学ぶトレーニングプログラムです。メイベリンニューヨークによって展開され、国内ではメンタルヘルスへの理解を促す「シルバーリボン運動」を牽引する特定非営利活動法人シルバーリボンジャパン(SRJ)との連携により運営されています。学生たちはできるだけ多くの人に参加してもらおうと、同日に開催された「第48回伊勢原祭」の企画として実施。学生や教員をはじめ、高校生や近隣住民ら多数が参加しました。
初めに、ゼミ生の金森美桜さんがあいさつし、企画の趣旨を説明。続いて、講師を務めたSRJのスタッフが登壇し、「BEPRESENT(変化に気付こう)」「RIGHT SETTING(最適な場所とタイミング)」「ASK QUESTIONS(色々と聞いてみよう)」「VAIDATEFEELINGS(ありのまま受け止めよう)」「ENCOURAGE ACTION(サポートにつなげよう)」の、ブレイブ・トークの5つのステップについて解説しました。その後、参加者が数人ずつのグループに分かれ、シナリオトークやケーススタディー、ロールプレイングで各ステップを実践。参加者からは、「落ち込んでいる友達にどのように接してよいかわからないことがありました。具体的なサポートを知れてよかった」「悩んでいる人の気持ちを少しでも和らげるよう、今日の学びを生かしたい」といった感想が聞かれました。
金森さんは、「講義とグループワークを通じて、相手の体験を自分に置き換えて考える大切さに気付きました。心のケアが必要なのは患者さんだけではありません。ブレイブ・トークは自分を含めた多くの人の人生に役立つと実感しました。看護師になってからも、特に同世代の人にメンタルヘルスの意義を伝える活動を続けていきたい」とコメント。吉川教授は、「学生たちがメンタルヘルスに関する多様な取り組みに興味を持ち、自らイベントを企画・運営してくれたことを頼もしく思います。今後も、若者ならではの発想力と発信力で、メンタルヘルスに関する啓発やシルバーリボン運動を活性化してくれると期待しています」と話していました。
なお、学生たちは「世界メンタルヘルスデー」当日の10月10日、東京タワーを2色のイメージカラーに彩るSRJ主催の「世界メンタルヘルスデー2024 シルバー&グリーンライトアップ点灯式」にも、日本精神科看護協会会長を務める吉川教授とともに参加。国内外のシルバーリボン運動に関する学びを深めました。