医学部付属病院機関(付属病院、付属八王子病院)の医療従事者と医学部の学生、教員ら84名が、12月7日に神奈川県大磯町を中心に開催された「第20回湘南国際マラソン」に救護班として参加。ボランティアで運営をサポートしました。本学では第5回から協力団体となり、医学部付属病院が中心となって救護活動を支援しています。
今回は、医学部付属病院高度救命救急センターや総合内科、産婦人科の医師、看護師、理学療法士をはじめ、医学部医学科と看護学科、看護師キャリア支援センターの教員が参加。伊勢原キャンパスで救命処置を学ぶ学生団体「ライフサポート部」の学生や、「救急・災害看護論」の授業を選択している看護学科の学生も救護活動に取り組みました。本学のメンバーは、救護本部のほか、スタート地点の西湘バイパス大磯西インターチェンジから平塚・茅ヶ崎の海岸沿い、ゴール地点の大磯プリンスホテルまでの各所に設けられた救護所で、負傷者や体調不良者に対応。医師がコースを走りながら傷病者の救護に当たるメディカルランナーも務めました。


看護学科4年次生の落合勇斗さんは、けいれん発作を起こしたランナーに対し、医師、看護師の指示の下で救急車の手配などをサポート。「一次救命処置のプロバイダー資格を取得し、スタッフ講習会に参加するなどの準備をしてきましたが、倒れた人を前にしてどう動けばよいか分からず、もどかしい気持ちでした。医療従事者のてきぱきとした対応を目の当たりにし、もっと勉強しなければと気持ちを新たにしました。この経験を糧に、看護の知識と技術、現場対応力をしっかりと身につけたい」と意欲を話していました。
指導する看護学科の岩本敏志講師は、「緊急事態に備えて準備をしていても、実際の現場では何が起きるかわかりません。現場の状況に応じた適切な判断が求められる院外での救護活動は、学生たちにとって貴重な経験になったと思います。完走したいと強く求めるランナーに、医療者がどこまで手を差し伸べるべきかを考えながら行動する姿も印象的でした。今回の学びを、ぜひ将来に生かしてほしい」とコメント。救護本部統括医師を務めた付属病院高度救命救急センターの本多ゆみえ医師(医学部医学科総合診療学系救命救急医学領域講師)は、「回を重ねるごとに、本学と地域の関係機関との連携が深まっていると感じています。医療従事者の対応力の向上や、学生が救急医療に関心を持つ機会にもなっており、引き続き“オール東海”で協力したい」と話しています。

