医学部医学科の2年次生11名が2月22日から28日まで、「デンマーク医療福祉研修」に参加しました。デンマークでの医療福祉制度に関する学びを通して日本の医療政策や社会保障制度のあり方を考察するとともに、グローバルな視点を養うことを目的に、同国にある東海大学ヨーロッパ学術センター(TUEC)を拠点として実施しているものです。
学生たちは、一次医療を担う地域クリニック(家庭医)とその組合組織を訪問し、家庭医の役割や診療の実際、医療保険制度について学修。南デンマーク大学病院や国立血清研究所のバイオバンク、高齢者ケア施設を視察し、精神医学や公衆衛生、福祉制度への理解を深めました。さらに、本学科と交換留学制度を設けているコペンハーゲン大学医学部では、教育施設の見学や医学生との交流を行いました。また、本学科から留学中の磯崎翔太郎講師が所属する法医学教室のヤコブ・テフェルト・ハンセン教授より、大学病院における診療・研究体制に関するレクチャーを受けるとともに、附属のデンマーク王立病院の見学も通して、現地の医学教育および研究の実際についても学びました。



福嶋恭佳さんは、「医療に関する最新の知見が大学病院から速やかに家庭医や学生に共有されるなど、すべての人に医療・福祉を行き届かせるシステムが整っていると感じました。両国の違いを知る一方、医師の偏在といった日本と同様の課題が見えたことも収穫です。コペンハーゲン大学の医学生が、ギャップイヤー(一定期間休学して見聞を広げる期間)を活用して医師としてのあり方や人生を見つめ直していることを知り、自分のキャリアを考えるきっかけにもなりました。多様な体験を重ねて自分が目指す医師像を明確にし、その目標に向けて努力していきます」と意欲を話していました。
引率した中川草准教授(基礎医学系分子生命科学領域)は、「家庭医制度を中心に医療の最適化を図るデンマークの医療・福祉制度を体験的に学ぶとともに、バイオバンクの見学や大学病院の視察を通じて高度医療や医学教育、研究体制の一端に触れる、貴重な機会になりました。訪問した各施設では温かく迎えていただき、積極的に交流してくださったことが強く印象に残っています。本研修が、東海大学とデンマークの各関係機関との長期にわたる交流を礎として成り立っていることも感じてくれたと思います。現地での学びを今後の学修や将来に生かしてほしい」と期待を語っています。


