医学部医学科が新入生研修会を実施しました

医学部医学科では4月5日、6日に伊勢原キャンパスで、新入生研修会を実施しました。学生同士や教職員との共同体験を通して大学生活への意欲を高め、学習目標を設定する機会にしてもらうことを目的に企画しているものです。学生たちはグループ討論などを通じて医学生としての意識を向上させるとともに、仲間同士の親睦を深めました。

初日は少人数のグループで、「ワールドカフェ」スタイルによるアイスブレイクを兼ねたディスカッションを実施。「最近興味を持った医学・医療に関するトピック」「AIに関する話題で気になっていること」「近い将来にAIによって実現できたらよいと思う医学・医療のテーマ」の3つの話題について、それぞれ異なるメンバーで語り合いました。続くグループ別討論会では、医学英語の学習を共にする12グループに分かれ、「AI時代に医学部生は何を学ぶべきか」をテーマに議論。基盤診療学系医療倫理学領域の竹下啓教授による、医学生としてのあり方や求められる責任、守るべきルールに関する講義も聴講しました。

2日目には、グループ別討論会の成果を発表。学生たちは、「人間とAIとの共存」「人間性や倫理観の重要性」「患者さんの視点に立った医療」「AI専門家との連携」といった幅広い視点から議論した結果を報告し、活発な質疑応答を交わしました。講評では指導教員の大塚正人教授(基礎医学系分子生命科学領域)が、「各発表とも大変興味深い内容でした。本研修会は医学部生としての最初のミッションであり、真剣に取り組んだことと思います。これからも初心を忘れずに勉学に励んでください。私たちも充実した授業を提供すべく努めていきます」と語りました。メディカルサイエンスカレッジ(伊勢原教育計画部)の濵田昌史部長(専門診療学系耳鼻咽喉科・頭頸部外科学領域教授)は、「今回の討論会のように、正解のない課題についてさまざまな人が議論する過程こそ、AIではなく人間にしかできないことだと思います。チーム医療においても多様な人が知識や経験、考えを持ち寄って議論する過程が大切です。皆さんの今後の活躍を大いに期待しています」と激励しました。

学生たちは、「多くの学生と語り合う中で、これまで意識しなかった視点や課題に気付くことができました。積極的に発言する仲間に刺激され、勉学へのモチベーションが高まりました」「医療におけるAI活用の現状や未来について知る機会になりました。医学はもちろん、AIを含めた科学の進歩についても学ぶ努力を続けたい」「学生であっても医療に携わる方たちと同様の姿勢や倫理が求められることを肝に銘じ、真摯に勉学に取り組みます」と意欲を語っていました。