医学部医学科では9月29日に伊勢原キャンパスで、4年次生を対象とした白衣授与式を行いました。10月2日より臨床実習生として医療機関で基礎臨床実習やクリニカルクラークシップ(診療参加型臨床実習)に臨む102名が、プロフェッショナリズムに則した行動や守秘義務の順守を誓約。森正樹医学部長や医学部付属病院の渡辺雅彦病院長、医学科同窓会である星医会の谷口佳浩会長らが激励し、白衣を授与しました。
現4年次生は新型コロナウイルス感染症による緊急事態宣言下で入学したため、新入生研修会が中止になるなど、学生同士が対面で親睦を深める機会が得にくい状況でした。そこで、学生の総意により26日に箱根町で研修会を実施。これまでの学修を振り返るとともに、医師国家試験の全員合格に向けてどのように実習に取り組むべきかなどについて意見を交わし、結束を固めて式に臨みました。
初めに森学部長が、「臨床医としての学びを深めるとともに、医学研究を進展させるためのリサーチマインドも育んでください。日本の医療を担うリーダーとなるのはもちろん、世界の医療にも貢献できる人材に育ってほしいと願っています」とあいさつ。メディカルサイエンスカレッジ(伊勢原教育計画部)の濵田昌史部長(医学科教授)は、「コロナ禍の中で入学した皆さんが努力を重ね、臨床実習の関門となる共用試験に合格してこの日を迎えたことを心からうれしく思います。学生医師ではあっても、医師と同様のプロフェッショナリズムを持って実習に臨んでください」とエールを送りました。その後、学生たちが誓約書に署名し、濵田部長に提出。渡辺病院長と谷口会長が一人ひとりに白衣を手渡し、川田浩志副学部長(医学科長)と指導教員の小柳和夫教授が激励しました。
渡辺病院長は白衣を着用した学生たちに向けて、「今、皆さんが身に付けているのは、本学科を卒業した4000人の先輩からの期待のこもった白衣です。臨床実習生として、責任感と高潔さを持って実習に取り組んでください。皆さんの臨床実習を精いっぱい応援します」と激励。谷口会長は、「先生方や先輩との距離が近いのも東海大の強みです。白衣に袖を通すときには常に、全国にいる先輩がエールを送っていることを思い出し、悩んだり迷ったりしたときには遠慮なく相談してください」と語りかけました。さらに、小柳教授と診療情報部の小川吉明部長が励ましの言葉を送るとともに、守秘義務の順守といった実習の心構えについて説明。医学部付属病院副院長の横田弘子看護部長がお祝いの言葉を述べました。
最後に、学生を代表して宮原葵さんが登壇。「過去の知識と新たな経験をつなげるとともに、今目の前にある一つひとつの課題に真摯に向き合い、学びを深めていきます。新型コロナの影響で孤立した状態から始まった学生生活でしたが、今後はさらに助け合いながら、それぞれが考える良医を目指して努力します」と決意を語りました。