大学院医学研究科看護学専攻がFD研修会を実施しました

大学院医学研究科看護学専攻では10月12日に、伊勢原キャンパスでFD研修会を実施しました。アメリカ・ハワイ州にある聖ルカクリニックでファミリー・ナースプラクティショナー(FNP)として働く西村ちえ氏が講演し、教職員と大学院生らが聴講しました。

当日は、井上玲子専攻長の開会のあいさつの後、FD委員長の小椋正道准教授が西村氏を紹介。続いて西村氏が登壇し、「ファミリー・ナースプラクティショナーの役割―ハワイからの実践報告」をテーマに講演しました。ナース・プラクティショナー(NP)は、医師の指示を受けずに一定レベルの診断や治療が行えるアメリカの看護師資格です。FNPはそれに加えて、年齢や性別を問わず、家族全員に対する継続的で包括的なヘルスケアを提供します。西村氏は、ハワイ州におけるFNPの役割や聖ルカクリニックにおける自身の診察の様子を、写真を用いて紹介。アメリカの看護制度やNPの育成カリキュラムについても説明しました。

参加者からは、NPと医師の連携や役割分担に関する質問が出され、西村氏は具体的な事例を紹介しながら、「常に情報共有と緊密な連携を意識し、互いの専門性を尊重しつつ意見を出し合って診療や支援を進めることを大切にしています」と答えました。また、アメリカやヨーロッパで看護師として働きたい学生に対するアドバイスとして、「看護者として欧米で何をしたいのか、どんなことを学びたいのかといった、明確な目的を持つことが重要です。海外に行く前に日本で看護師として経験を積むことでさまざまなアイデアが生まれ、目的が見出せるようになると思います」と語りました。最後に吉川隆博教授(医学部副学部長)があいさつし、西村氏への謝辞を述べました。