湘南キャンパスで8月6日、「2014年度東海大学学園オリンピック第49回スポーツ大会」開会式を開催しました。学園オリンピックは、学校法人東海大学 が学園の中高生を対象に、若い才能の早期発見と成長支援などを目的に開催しているもので、1964年にスポーツ大会として始まり、現在は国語や数学、英 語、知的財産など8部門でセミナーや大会を行っています。今年度のスポーツ大会の開会式では初めて、学園オリンピックの歴史や、「オリンピックの理念と東 海大学」について学ぶ講演を実施しました。本学が6月に(財)東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会と大学連携協定を締結したことを受けて 行ったものです。この協定は同大会の成功に向けて、組織委員会と全国の大学が連携し、それぞれの資源を活用してオリンピック教育の推進や大会機運の醸成な どの取り組みを進めるもので、全国の国公立、私立、短期大学合わせて552校が締結しています。
本学園の付属高校から約2400人の生徒と教職員らが参加し、2号館大ホールで行った開会式では、実行委員長の今村修体育学部長による開会宣言に続き、大 会会長の松前義昭理事長・副総長があいさつ。髙野二郎副総長・学長が歓迎の言葉を述べました。その後、「学園オリンピックの歴史」と題して常務理事の橋本 敏明学園史資料センター長(体育学部武道学科教授)が登壇しました。橋本センター長は、1962年の湘南キャンパス落成式をはじめ、学園オリンピックの第 1回大会の様子などを写真や動画で振り返りながら、「東京オリンピックのデモンストレーションという位置づけで、1964年に学園オリンピックを初めて行 いました。開催を続けていく中で、オリンピック選手も数多く輩出しています。また、スポーツ大会は湘南キャンパスの歴史とともに歩んできたといっても過言 ではありません。富士の高みを仰ぎ見て、この夏、さらに成長してください」と語りました。
続いて、スポーツ文化論などを専門とし、オリンピックに関する論文も数多く執筆している松浪稔教授(体育学部スポーツ・レジャーマネジメント学科)が「オ リンピックの理念と東海大学」と題して講演。松浪教授は本学出身のオリンピック選手について触れ、その中の一人、1992年のバルセロナオリンピック陸上 競技400メートルで60年ぶりに陸上短距離で決勝進出という偉業を成し遂げた高野進教授(体育学部競技スポーツ学科)を紹介しました。高野教授は、学園 オリンピックとの共通点として選手村での生活などを説明し、付属校生らにエールを送りました。松浪教授は、近代オリンピックの提唱者でのちに「近代オリン ピックの父」と呼ばれるピエール・ド・クーベルタンについて説明し、「オリンピックはメダルの数や記録の争いではありません。スポーツを通じてフェアプ レーの精神や友情、連帯感を学び、平和な社会を築き、人類の幸福を目指すことが本来の目的です。これは、学園オリンピックの精神にも通じるものです」と話 しました。最後に「私たちの手で、東京オリンピックを世界に誇れるオリンピックにしましょう」と語りました。
開会式の後には、スポーツ・レジャーマネジメント学科の学生たちが「WELCOME EVENT」を開き、大会中の諸注意を説明したほか、付属高校を卒業して本学で活躍する選手たちからのメッセージや写真を集めた「Welcome DVD」を上映。大会に挑む生徒たちを激励しました。