「第1回健康・スポーツ科学セミナー」を開催しました

大学院体育学研究科が主催する「2018年度第1回健康・スポーツ科学セミナー」を、湘南キャンパスで6月6日に開催しました。これは学内外から招いた健康・スポーツ科学の専門家を招いて大学院学生が学ぶことを目的に、毎年全4回実施しているセミナーです。今回は、大阪大学大学院医学系研究科健康スポーツ医学講座助教の小笠原一生氏を講師に招き、「膝前十字靭帯損傷のバイオメカニクスとリスク予測」をテーマにお話しいただきました。

はじめに本研究科科長の萩裕美子教授(体育学部スポーツ・レジャーマネジメント学科)があいさつに立ち、「小笠原先生は医学的な部分と、我々の専門領域であるバイオメカニクスの領域を併せた複合領域で活躍されています。この領域分野は体育学にとって非常に重要なセクションになるのでしっかりと学び、選手を支えるアスレテチィ ックックトレーナーとしても、これから自分たちに何ができるかを考えてもらえればと思います」と語りました。

小笠原氏ははじめに、「前十字靭帯(ACL)損傷は自損事故が多いため、選手自身のスキル改善が防止につながると考えて研究を始めました。ACL損傷を減らすことがこの研究のゴールです」と研究を始めた経緯を語り、競技によって異なる選手の動きとACL損傷を引き起こす状況を解析するために、現場の指導者や選手と連携する大切さなどを説明しました。また、研究成果として、競技中にかかとを使って減速することでACL損傷を引き起こすメカニズムをについて解説したほか、自身が情報戦略スタッフとして帯同している女子ハンドボール日本代表チームでのリスク教育や練習への落とし込み方や反映方法について語りました。

セミナーには、2012年から15年まで女子ハンドボール日本代表監督を務めた本学女子ハンドボール部の栗山雅倫監督(体育学部競技スポーツ学科准教授)も参加。代表チームでの小笠原氏の活躍を紹介したほか、「講演の中で、試合前のアップにボールを持って競技中の動作を取り入れるという事例がありましたが、このようにスポーツ科学の知識を現場の中でどのように知恵として発揮していくのかは、我々が考えていかなければいけないことだと思います」と、学生たちに語りかけました。

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