政治経済学部では、1年次生の秋セメスターに開講している必修科目「現代文明論2」の一環で、ストレスについて多角的に学ぶ授業を開講しています。本学部では、変化の激しい現代社会をしっかりと理解し、社会に貢献できる「社会力」を備えた人材の育成を目指しています。この授業はNKS能力開発センターと紀伊國屋書店の協力を得て実施しているもので、ストレスについて正しく理解し、マネジメントできる能力を養うことを目的としています。
授業では、本学部の教員とNKS能力開発センターから派遣された専門スタッフによる「ストレス・マネジメント」についての講義やグループディスカッションを通して、ストレスの種類や向き合い方などを学んでいきます。1月20日には、湘南健康推進室で非常勤心理カウンセラーを務める飯沢正美氏が「ストレスを抱えた学生とカウンセリング」と題して講義。はじめに飯沢氏は健康推進室の概要を紹介した後、対人関係や進路、学業などさまざまな悩みを相談しに多くの学生が訪れていることに触れ、「悩みがあるときには一人で悩まずに、専門家の助けを借りることも一つの方法です。遠慮なく利用してください」と語りかけました。
その後、カウンセリングを受けることは、学生自身の行動や思考が変化して、課題解決や自己決定できるようにすることが目的であることを説明。話のきき方と態度の関係を解説したうえで「じっくりと耳を傾けて、共感しながら理解する態度を取ることが大切です」と述べました。その後、飯沢氏と本学部の教員が実際に寄せられた質問事例をもとにしたロールプレイを行いながら、カウンセリングの進め方や質問に隠れている心理的な傾向を例示しました。飯沢氏は「ストレスは悪いことだけでなく、自分の本当の思いに気づき、自分を開放する機会にもなります。ストレスを乗り越えた時に大きく成長できるので、適切にサポートを受けてください」とアドバイスしました。
受講した学生からは、「自分ではストレスをあまり感じないのですが、無意識に発した態度や言動が相手にストレスを与えることがあるかもしれないと気づきました。言葉遣いなどには注意したいと思います」「授業の中で教わったストレッチを試してみたら実際にストレスが軽減しました。応用できることを実践してこれからも上手く対処していきたい」「性格分析の方法などを知ることで、今まで苦手だと感じていた人ともコミュニケーションをうまく取れるようになり、交友関係が広がりました」といった感想が聞かれました。