大学院生が高分子と水に関する討論会で学生奨励発表優秀賞を受賞しました

大学院理学研究科2年次生の川口翼さんがこのほど、「高分子と水に関する討論会」の学生奨励発表優秀賞を受賞しました。この賞は昨年12月に行われた同討論会に参加した学生奨励発表のうち、将来性のある優秀な研究をポスター発表した個人に贈られるものです。

討論会では「核磁気共鳴と誘電分光法による豆腐の分子ダイナミクス」と題し、理学部物理学科の八木原晋教授の指導を受けながら取り組んできた成果を発表し ました。この研究は、さまざまな種類の豆腐を核磁気共鳴装置(NMR)と誘電分光装置を使って分析することで、タンパク質と水の関係を明らかにすることな どが目的です。核磁気共鳴装置では、木綿ごし豆腐と絹ごし豆腐を比較し、種類や加熱する時間によって豆腐内部の水の動きに違いがあることを解明。誘電分光 装置では、25℃に温めた豆乳ににがりを入れてから豆腐ができるまでの過程でどのような変化が起きるかを明らかにしました。

川口さんは「豆腐を構成するタンパク質は、人間をはじめとするさまざまな生物に共通する物質です。八木原先生の研究室には、水をテーマにさまざまな観点か ら研究に取り組んでいる人が集まっているので、自分の専門だけでなく幅広い分野の人と意見交換をしながら研究を進めることができます。私自身、生命現象と 水の関係に興味があるので、今後はタンパク質と細胞膜との相互作用や生体全体におよぶ分析や評価にも取り組んでいきたいと思います」と話しました。

大学院生が高分子と水に関する討論会で学生奨励発表優秀賞を受賞しました