元素機能プロジェクトが最終成果報告会を行いました

理学部化学科の岩岡道夫教授が研究代表を務める研究プロジェクト「元素の特徴を生かした機能性有機物質の創製」(元素機能プロジェクト)が、3月12日湘 南キャンパス18号館サイエンスフォーラムで最終成果報告会を開催しました。同プロジェクトは、本学の総合研究機構の2012年度中型プロジェクトに採択 され、新しい機能を持つ有機分子や高分子膜の創出を目指すものです。理学部と工学部、糖鎖科学研究所の教員9名と、イギリス・カーディフ大学のトーマス・ ウィルト教授、大阪大学蛋白質研究所の北條裕信教授が参加しています。今回の報告会では10名の研究者が3年間にわたる研究成果を発表しました。

はじめに研究推進部の小島直也部長(工学部教授)が登壇。「岩岡先生を中心にキャンパスや学部をこえて、多くの研究が行われてきました。今後もこのプロ ジェクトで生まれた研究成果が融合し、新たな結果につながっていくことに期待しています」とあいさつしました。発表では、従来と比べ効率的な糖タンパク質 の化学合成方法や高い透過性を持った高分子膜の開発に成功した実例などが示されたほか、質疑応答や意見交換も行われました。本プロジェクトに携わっている 学生は、「研究室で実験しているだけでは気づかない視点を得られた。今日吸収したものを今後に生かしたい」と話していました。

岩岡教授はプロジェクトにおける活動を振り返り、「さまざまな研究成果を残せたのはもちろん、このプロジェクトを通じて多くの学生が学会で賞を受けるなど教育面での結果を出せたことがよかった。これからも研究を続け、さらなる成果を出したい」と話しました。

当日の発表者とテーマは以下のとおりです。
◇小口真一講師(理学部化学科)
 「イオン液体の機能化と応用」
◇毛塚智子准教授(工学部応用化学科)
 「遷移金属錯体を用いた新規合成反応の開拓」
◇稲津敏行教授(工学部応用化学科)
 「フルオラス化学の新展開」
◇大場 真教授(清水教養教育センター)
 「元素の特徴を利用した新規反応の開発」
◇長瀬 裕教授(工学部応用化学科)
 「置換基の特性を生かした機能性ポリマーの合成と応用展開」
◇北條裕信教授(大阪大学蛋白質研究所)
 「化学選択的反応を用いた糖タンパク質の合成」
◇岩岡道夫教授(理学部化学科)
 「セレンの特徴を生かした有機セレン触媒系の開発とインスリン化学合成への展開」
◇蟹江 治教授(糖鎖科学研究所)
 「含フッ素糖鎖の合成に関する研究」
◇金森審子教授(工学部生命化学科)
 「不活性型タンパク質のフォールディングへのセレノグルタチオンの活用」
◇片山秀和講師(工学部生命化学科)
 「甲殻類のインスリン様ペプチドの化学合成および機能解析」

元素機能プロジェクトが最終成果報告会を行いました