観光学部観光学科の片岡勲人准教授と学生たちが12月4日に、中日本高速道路株式会社(NEXCO中日本)と連携して秦野市の観光振興に関するフィールドワークを実施しました。NEXCO中日本は今年度中に、新東名高速道路の伊勢原大山インターチェンジ(IC)から新秦野IC間の開通とその区間に設置する「秦野丹沢スマートインターチェンジ(SIC)」のオープンを目指しています。これに伴い、NEXCO中日本から本学部に首都圏から秦野市への観光誘致策考案の協力依頼があり、ETCカードを使った高速料金と観光地のチケットなどがセットになった商品(ドライブプラン)の開発に取り組んでいます。
2回目のフィールドワークとなった今回は、地元野菜や農産物・加工品を扱う「じばさんず」を訪れたほか、神奈川県立秦野戸川公園の「自然観察の森」や「はだの丹沢クライミングパーク」、宿泊施設を兼ね備えた秦野市表丹沢野外活動センターやはだの表丹沢森林セラピー基地、秦野市里山ふれあいセンターの木工施設も見学。ヨガ教室やダンス教室、ワークショップなどを手がける株式会社コラム建設の「コラムホーム」では、地域住民向けの取り組みについて説明を受けました。東日本旅客鉄道株式会社の国内留学制度を利用して本学部で学ぶ譲原美加さん(4年次生)は、「新型コロナウイルス感染症拡大の影響でオンライン授業がメーンになってしまい、1度は地域に出て研究がしたいと考えて前回のフィールドワークから参加しています。里山ふれあいセンターでは本格的な木材加工用の道具がそろっており、秦野の名産である木材を使った仕かけができるのではないかと感じました。また、コラムホームでの取り組みでは、大学だけではできない、企業と行政、地域が連携した活動を知ることができました」と振り返ります。フィールドワークを通して、「これから新しく開発していく観光地だからこそ、持続可能な観光につなげるために、地域の人にとっても訪れた人にとっても喜ばれるプランにしていきたい」と今後の展望を語っています。
片岡准教授は、「コラムホームを訪れたことで、SNSなどを通したオンラインの活動にはない、人と人が密接にかかわりあうパワーを感じることができたと思います。2回のフィールドワークを通して、全体の方向性が見えてきました。企業や行政とも調整しながら、企画案をまとめていきたい」と話しています。今後は1月7日(金)にNEXCO中日本の担当者らに向けて企画を提案し、今年度中の商品化を目指していく計画です。