北海道おといねっぷ美術工芸高校の生徒を対象に「デザインスクール」を開催しました

札幌キャンパスで9月11日、12日に北海道おといねっぷ美術工芸高校の生徒を対象に「デザインスクール」を開催しました。北海道内でもっとも人口が少なく、森林を生かした木工が盛んな音威子府村にある同高との連携は、2007年に北海道東海大学芸術工学部(当時)との間で協定を締結したことに始まり、13年からは国際文化学部との協定として継続されています。デザインスクール以外にも、本学の教員が年4回同高を訪問して特別授業を実施しています。

今回は、同高の2年生33名と引率教員3名が参加。本学からは国際文化学部の中尾紀行教授と笹川寛司教授が指導を担当し、本学部の学生6名もサポート役を務めました。プログラムではまず、本キャンパスで所有している約100脚の名作椅子に座るなど実際に体験しながら学ぶ「名作椅子鑑賞」を実施。続いて2人1組で相手のために「カブリモノ」を制作する「友達をデザインしよう」と題した課題に取り組みました。これは、「他者のためのデザイン」をテーマに、デザインの主体はあくまでも“使う人”であるという視点を重視し、自己表現に偏ることなく、相手のニーズや個性に寄り添った作品づくりを目指すものです。初めにペアの相手に対するインタビューを行い、その内容をもとにアイデアスケッチを作成しました。2日目の午前中は、限られた時間の中で作品を制作・完成させ、午後にはステージのある大教室で発表会を開きました。生徒たちは終始真剣なまなざしで課題に挑んでいました。

中尾教授は、「生徒たちにとっても私たちにとっても濃密であっという間の2日間となりました。このような高大連携を通じて得られた知見は、大学の授業にも反映されており、高校と大学が互いに学び合い、高め合う関係を築いています」と話しています。