札幌キャンパスで2月26日に、「学術・文化・課外活動交流会」を初めて開催しました。本キャンパスでは、研究企画・活動委員会が研究内容や作品の発表する場を設けることで、研究・作品創作活動の活性化を図るとともに、教員間の相互理解を深めることを目的として2020年度から「研究・作品展示交流会 in SAPPORO」を開いてきました。今年度からは、北海道地域研究センターが主催し、本キャンパスで活動する部活動による報告や研究計画の発表も対象に加えイベント名称をリニューアル。ポスター・作品展示、部活動紹介、口頭発表など多彩なプログラムを展開しました。






今回は、ポスター発表と作品展示に国際文化学部と生物学部の教員、学生、大学院生物学研究科の大学院生、合わせて45件が出展。開会式では、本センターの南秀樹所長(生物学部長)があいさつし、「交流会で最も大切なのは相手を理解しようとする姿勢です。コミュニケーションを通じてお互いに理解を深めましょう」と呼びかけました。続いて実施したポスター・作品前での口頭発表会では、それぞれが取り組む研究活動やサークル活動について活発に紹介する姿が見られました。また、生物学部海洋生物科学科の本間智寛准教授の研究室が実験に協力した付属札幌高校科学部もポスター発表に参加。「道外外来種」の一種であるアズマヒキガエルから採取した毒について、サワガニに対する毒性を調べた結果を披露し、大きな注目を集めました。



午後からは会場を国際交流会館マルチメディアホールに移し、初めに学校法人東海大学松前重義記念基金の2025年度松前重義賞授与式を実施しました。この賞は、建学の精神に基づき、文化・スポーツ・学術研究の分野で顕著な成績(業績)を収めた学生、生徒、児童、園児、教職員と卒業生をたたえるもので、今年度は最優秀賞や優秀賞など各賞を合わせて408の団体と個人(昨年12月24日時点)が選出されています。本キャンパスからは、各地の大会で好成績を収めたスキー部や陸上競技部、男子バスケットボール部から団体、個人ともに幅広い選手たちが受賞しました。式では平木隆之副学長(札幌キャンパス担当)が選手たちをたたえるとともに、「課外活動には2つの重要な側面があり、一つは勝利や記録などの具体的な目標達成です。また、もう一つは人格形成です。特に、勝利至上主義に陥ることなく、活動を通じて人として成長することが重要です」と語り、賞状とトロフィーを手渡しました。



続く口頭発表には大学院生物学研究科の大学院生2名と国際文化学部の学生1名が登壇し、研究成果を披露。さらに活動報告として公認団体の「スターダイバーズクラブ」と「自然科学研究会」の代表者が、活動を通じて得た学びや学外とのつながりなどを紹介しました=発表テーマなどは下記を参照。



さらに、研究講演では今年度で本学を退職する生物学部生物学科の岡本英治教授、国際文化学部地域創造学科の服部正明教授と田川正毅教授が登壇しました。岡本教授は「人工心臓の今までとこれから」をテーマに、人工心臓研究の歴史から日本における国家プロジェクトによる研究開発の経緯などに触れ、「医療安全保障の観点から、現在の日本の補助人工心臓がアメリカに完全依存している状況が懸念されます。また、子ども用人工心臓も不足しており、今後もさらなる研究が臨まれます」とまとめました。服部教授は、「37年の歳月を顧みて~教育・研究・探究~」として、37年間の研究・教育活動について振り返りました。1988年の北海道東海大学着任以来取り組んできた筋肉の3次元モデル化研究や筋肉疲労のメカニズム研究、骨格筋細胞内の脂肪蓄積などの成果を紹介。さらに、教育活動として北海道マラソンの給水ボランティアへの参加、生理学と運動生理学の教科書出版などを振り返りました。田川教授は、「こどもの遊び環境と地域計画」と題し、旭川市にキャンパスのあった北海道東海大学芸術工学部に着任以降、同市の公設保育所における子どもの生活習慣調査や北海道の市町村で外遊びを促進する方法として2000年ごろから登場した屋内遊び場に注目した経緯などを回顧しました。さらに、全国の屋内遊び場に関する調査結果や各地の遊び場の具体例を示しながら、「これらの遊び場は、健康づくり、ふれあい、利用しやすさ、心地よさが人気の理由に挙げられます。遊び場研究が居住環境や地域計画と密接に関連し、健康なまちづくりや地域参画につながります」と語りました。
閉会式では、ポスター発表や口頭発表の優秀者に南所長から賞状が贈られました。



口頭発表会、研究講演の内容は下記の通り。※発表順
「苫小牧沿岸に生息するウバガイの生殖周期に関わる栄養生理学的研究」 大学院生物学研究科1年次生 大岩弘啓さん
「中学校体育教育授業における挑戦行動と思考力との関係―中学校体育授業の分析より―」 国際文化学部地域創造学科4年次生 稲葉大介さん
「南極海および南太平洋における懸濁粒子の化学組成」 大学院生物学研究科1年次生 上田いろはさん
「Star Divers 2025年度活動報告」 公認団体「スターダイバーズクラブ」
「自然科学研究会 2025年度活動報告」 公認団体「自然科学研究会」
「人工心臓の今までとこれから」 生物学部生物学科 岡本英治教授
「37年の歳月を顧みて ~教育・研究・探究~」 国際文化学部地域創造学科 服部正明教授
「こどもの遊び環境と地域計画」 国際文化学部地域創造学科 田川正毅教授
各賞の受賞者は以下の通りです。
ポスター発表:大学院生物学研究科1年次生 冉玉馨さん(海藤研究室)
作品展示:自然科学研究会
ポスター発表・作品展示(教員の部):田中海助教(北海道地域研究センター)
口頭発表:大学院生物学研究科1年次生 大岩弘啓さん(櫻井研究室)
奨励賞:付属札幌高校科学部