1級建築士で国際文化学部地域創造学科の田川正毅元教授(現・非常勤講師)がこのほど、書籍『屋根のある公園 思いきり遊びたい“全天候型の遊び場”』(発行=萌文社)を上梓しました。天候に関係なく遊べる施設「全天候型の遊び場」は、近年の猛暑や大雨の気候変動などの影響によってその需要が高まっている中、本書は子ども環境学や建築設計を専門とする田川元教授の約20年にわたる調査・研究の成果をまとめています。また、同学科の塚本未来准教授が執筆協力として参画し、本書の第3章「子どもの運動遊びと健康」を執筆しました。

東京都の建築設計事務所から、2000年に北海道東海大学芸術工学部に着任した田川元教授は、「着任当時、旭川市にあった施設『カムイの杜公園わくわくエッグ』で、初めて全天候型の遊び場を経験しました。積雪の多い北海道でも天候に左右されず、屋内ながら天井が高く開放感があり、子どもも大人も一緒になって大型遊具で思い切り遊べる環境に魅力を感じました。料金も無料か低廉で、誰もが気軽に利用できる『屋根のある公園』だと思いました」と振り返ります。その後、科学研究費助成事業への採択をきっかけに、2018年ごろから本格的な全国調査を開始。Webサイトによる情報収集やアンケート調査、現地訪問を重ねてきました。本書では、全国約60カ所の全天候型の遊び場について、施設の特徴や運営方法、環境整備などを多数の写真や図とともに紹介。屋外の遊び場や子育て支援施設を併設した施設、インクルーシブ遊具の導入事例のほか、多世代交流の場にもなっていることを解説しています。
田川元教授は、「子どもたちの心身の健全な成長には、思い切り体を動かして遊べる環境が欠かせません。自然も生かした外遊びがいちばん有効ですが、外で十分に遊べないケースも増えています。この本を通じて、より多くの人に全天候型の遊び場の価値を知ってもらいたい。各地域や自治体で工夫を重ね、一人でも多くの子どもが笑顔になってくれたらうれしいです」と話しています。